山梨県近くでオオカミに関する伝承があるのは、埼玉県秩父にある三峰神社だ。日本武尊(倭建命)が東征の
折、秩父の山中で尊を案内したオオカミを神の使いとして祀っているのだ。
甲府から雁坂トンネルを抜け、三峰神社まで60キロ程で、ユックリ走ってもの2時間で到着した。夏休みとあって、
訪れる家族連れも多く、市営駐車場はほぼ満車だった。
神社のアチコチに一対のオオカミの像が祀られていて、オオカミゆかりの神社だと知る。
秩父宮記念「三峰山博物館」には、オイヌサマ(オオカミ)の毛皮も展示してあるらしいが、休館だった。売店の
人に孫娘が「今でもオオカミはいますか」、と尋ねると「現在でも、オオカミの遠吠えを聞いたとか、姿を見たという
人がいて、それを追っている人も来ますよ」、と聞いて夢を膨らませたようだ。
駐車場の近くにある「三峰ビジターセンター」を訪れると、動植物、鉱物そして登山情報まで得られる。特に、
秩父地方の鉱物・鉱山・化石などの展示は、ミネラルファンには見逃せない。
( 2019年8月 訪問 )
三峰ビジターセンターは、三峰周辺の自然、動物、植物、鉱物、歴史のほか登山情報など、さまざまな展示が
ある。雲取山などへの登山の拠点になっている。
開館時間:9:00〜17:00
9:00〜16:00(冬季)
入館料 :無料
休館日 :なし
展示内容:
■ パネル展示
パネルには、スカルン鉱床のできかた、鉱山開発の歴史、そして現在も日窒鉱業が稼行していることなどの説明が
ある。
「秩父鉱山では約80種の鉱物が確認されている」、とあるが、現在では140種を超えるとされ、記述が少し古い
ようなので、最新の情報を知りたい方は次の拙ページを参照されたい。
・
埼玉県立自然の博物館「秩父鉱山」展
( Special Exibition of Chichibu Mine , Saitama Museum of Natural History 2017)
わかりやすいパネルなので、基礎的なことを知りたいのであれば十分だろう。
● 秩父で金属鉱物がとれるのはなぜ?
● 奥秩父鉱山開発の歴史
● 平賀源内と秩父
「火浣布の製作」、そして「金山開発」に、秩父と関わった有名人と言えばこの人の右に出る者はいまい。
源内の生涯と秩父鉱山との関わりについては、下記の拙HPを参照ください。
・ 平賀源内と「秩父鉱山」
( Gennai Hiraga and Chichibu Mine , Yamanashi Pref. )
● 秩父地域の化石
● ジオパーク秩父
2011年にジオパークの認定を受けた。
■ 現物標本展示
奥秩父地域から産出した鉱物・岩石・化石が上と手前がガラス張りになった標本ケースに入れて展示してある。
標本一つ一つに『ラベル』がついていて、まじめな展示だ。
・埼玉県大滝村立歴史民俗資料館のセムセイ鉱
・
埼玉県秩父市立大滝歴史民俗資料館の鉱物
これらのHPの中にも書いてあるように、鉱物標本は、次のような経緯でここに展示されている。
@ 秩父鉱山が盛大に稼行していた時期に、産出した代表的な鉱物の美品標本を地元大滝村役場や
地元の宝とも呼べる鉱物標本が散逸せずにまとまった形で展示されていることは驚きだ。
5.2 都会暮らし
都会暮らしのメリットは、「どこに行くのも便利」で「毎日のようにイベントが楽しめる」ことだろうか。デメリットとして
完全に始末をして来た訳ではないので、家の植木鉢から「MH農園」までの手入れ、そして母親の『老老介護』
● 庭の果樹
● MH農園の野菜
初夏に収穫した「ニンニク」は、今年も豊作だった。2016年の世界一周旅行で訪れたフィンランドで購入した
● 山で採ったクルミを佃煮に
石友夫妻に少しおすそ分けしたところ、お酒に、ごはんに ”ピッタリ”と好評だった。
● 骨董市や切手市場巡り
ある日曜日、東京の神社で開催される骨董市を訪れた。ここは、千葉に単身赴任していたころ、毎月のように
店主は、「底まで見たのは何年かぶりだ」、と半ばあきれ顔で、記念にスマホで写真を撮っていた。ここで、掘り
上左から、明治21年半銭銅貨(カタログ価格:500円)、昭和5年1銭銅貨(1,500円)、そして昭和4年1銭
(Semseyite Displayed at Museum of History and Folk Customs of Otaki Village
Saitama Pref.)
( Minerals of Otaki Museum of History, Chichibu City , Saitama Pref. )
光岩小学校に寄贈した。
A 新庁舎の建設や小学校の廃校などに伴って、行き場がなくなったこれらの標本が村立歴史民俗資料館
に収納された。
8月中旬から夫婦で東京都心のマンションに住み始めた。これも『終活』のあり方1つとして試行している段階だ。
アウトドア派の私にとって、「土いじりができない」、「ミネラル・ウオッチングのフィールドが遠い」だろうか。後者は
近場の甲府にいても最近は行く回数がメッキリ少なくなっているから、遠近だけの問題ではなさそうだ。
のために、週に1回くらいのペースで埼玉県や山梨県との間を往来している。
庭には梅、花梨(かりん)、ビワ、イチジク、サクランボ(桜桃)などの果樹が植えてある。年ごとに大きくなり、
放置しておくと、森のように茂ってくるので、剪定が欠かせない。
古来、『桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿』、と言われるように、桜桃は伸び放題、梅は強めに剪定している。その
せいか、桜桃は枝にビッシリ実が着いた。ただ、ヒヨドリなどに眼をつけられると、たちまち食べつくされてしまうので、
ミカンのネットを被せてカモフラージュするのが欠かせない。
ウメもビッシリ実をつけ、収穫量が20キロを超え、「梅干し」には多すぎ、何年かぶりで「梅酒」に仕込んだ。
サクランボ(桜桃) 梅
東京に移動する前に大根、白菜からブロッコリーなど冬野菜の種を播いてきた。水やりができないので枯れない
か気がかりだったが、適度に夕立などがあって芽が出て双葉の時期を過ぎたところだ。
まだ夏の終わりで、バッタたちの活動が活発で、大好物の根菜類の芽をあっという間に食べつくすので数年前か
らネット(防虫網)で覆っている。
トマトの種を播き、収穫した実から種を採ることを繰り返して3年目だ。2019年は、農園で収穫したナスから採った
種を播いたが苗の成長が遅く、ようやく花をつけはじめたところだ。『親の意見とナスビの花は、千に一つの無駄も
ない』、と言われるので、間もなく「秋ナス」が収穫できるはずだ。
大豊作の「ニンニク」 フィンランドの「トマト」
ミネラル・ウオッチングなどで山に入ると銀杏(ギンナン)、山ぶどう、クルミなどからキノコ類まで採集する。クルミの
実が溜まってきたので、中身を取り出すことにした。実を2つに割るスマートなやり方もあるのだが、ミネラル・ウオッ
チングに備えて使い慣れたハンマで叩いて割った。
3時間ほどかけて、割り終えると、取り出した身は1キロを超えていた殻が圧倒的に多い。殻は、MH農園に鋤き
込み、土壌改良に役立てた。
クルミの用途だが、息子の嫁さんが「クルミと小女子(こうなご)の佃煮」が好物なのを思い出し、挑戦してみた。
小女子は貴重で入手できないので、似たような幼魚を買ってきて、サッと茹(ゆ)で湯切りした後、クルミと一緒に
甘辛い汁で煮込んででき上がりだ。甘みの隠し味は”蜂蜜”がMHの秘伝だ。
出来上る寸前に少し取り分けて、妻の母親の家の庭で採った「山椒の実」を入れ、ピリ辛風のも作ってみた。
くるみ割り 「クルミと小女子(?)の佃煮」
(右奥はピリ辛風)
東京周辺では毎週土日に骨董市が開催されている。常設の切手店も10軒前後あり、終末には切手展や
即売会も開催される。このほか、趣味の博物館、美術館、そして展示会巡りを入れると、毎日がイベント日だ。
訪れていたのだが、今回5年ぶりだった。
出店している店の2/3くらいは顔なじみの人達だった。当時出店していなかった”新顔”の店先にある、古銭を
入れた大きな木鉢が目に入った。3枚200円と”良心的”な値段も気に入った。
この手のモノを見ると、全部チェックしないと気が済まない困った性分で、3時間ほどかけて全部を見終えた。
重さにして6キロくらいあったから、1枚3グラムとして2,000枚くらい見たことになっる。
Before After
出した”お宝”は、明治から昭和初期の銅貨4枚を含め、30枚余りだった。
4枚の銅貨
銅貨(3,000円)2枚だった。
6. 参考文献
1) 平賀 国倫編輯:物類品隲,日本古典全集刊行會,昭和3年
2) 日本鉱産誌編纂委員会編:日本鉱産誌(BI-b),東京地学協会,昭和31年
3) 城福 勇:平賀源内,吉川好文館,昭和46年
4) 新井 重三監修:埼玉県 地学のガイド,コロナ社,昭和60年
5) 堀口 萬吉監修:埼玉の自然をたずねて,築地書館,2000年
6) 黒沢 和義:秩父鉱山,同時代社,2017年
7) 埼玉県立自然の博物館編:特別展 秩父鉱山,同館,2017年
8) 黒沢 和義:続秩父鉱山,同時代社,2017年
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