第1日目・・・・・・・長野県の水晶産地を訪ねて
第2日目・・・・・・・長野県の古い鉱山跡を訪ねて
初日に訪れる産地は私も訪れたことがなかった。健脚向きなので足弱の人には到達が厳し
い、との前評判に恐れをなし、私の妻やN夫妻は、手近な『昔乙女コース』を楽しんだ。
ミネラル・ウオッチングの後、妻に初日に訪れた水晶産地が思ったより厳しくなかったことを
伝えると、「行ってみたい!!」、となった。『昔乙女コース』のN夫妻にも声を掛けたところ、同
行していただけることになり、『MWフォローアップ行』 、となった。
秋のミネラル・ウオッチングとその後のフォローアップ行の模様は、次のページで報告した。
・ 2012年秋のミネラル・ウオッチング 2012年10月
( Mineral Watching , Fall 2012 , Nagano Pref. )
これらのミネラル・ウオッチングで観察した標本のいくつかを紹介する。
( 2012年11月 報告)
元気のある人たちは、露頭を叩いて採集するようだが、非力なNさん夫妻と私の妻はズリを
掘って探すことになる。
フォローアップ行の時、私はN夫妻や妻の採集環境整備と休憩・食事担当で、採集らしい
採集はせずにいた。
やがて、一人の女性が連れもなく登ってきて露頭を叩き始めた。その音を聞いていると、
MIneralhunters の血が燃え(劇画じゃない!!)、古い坑道の壁を叩いてみた。
この日は、晶洞(ガマ)開けの道具らしいものは何もなく、1kgハンマと小さなタガネで、露
頭の弱そうな所を攻めてみると、15分ほどで晶洞(ガマ)が姿を見せた。ガマ粘土を掻きだ
すと、群晶があったが例にもれず褐鉄鉱に覆われていたが、持ち帰った。
クリーニング(洗浄)のため塩酸に漬けて置き、1週間後に取り出して水洗してみたら、「日
本式双晶」に気付いた次第だ。
(2) 内包物入り水晶【QUARTZ with inclusion:SiO2】
ここでは、多量の褐鉄鉱が見られる。これらの元になった鉱物が何かを探るのも楽しい。
塩酸クリーニングを終えた標本の中に、インクルージョンを含むものがあったので、記録に
残してみた。
インクルージョンには、「硫化鉱物」と「気泡(水入り)」があり、硫化鉱物は、六角板状結晶
が積層しているところから、「磁硫鉄鉱」ではないかと考える。
この近く(半径10km内)には、日本式双晶を産出する産地が片手に余るほどあり、ここで
でてもおかしくはない。
昔、湯沼鉱泉社長から、『 でかいが、日本一こ汚い日本式双晶が出た 』、と聞いたポイン
トがこの近くだったことを思いだした。
まだまだありそうな予感がするが、この辺りはすでに冬ごもりだろう。
5.2 冬のミネラル・ウオッチングの楽しみ
N夫妻に同行していただいた日は、朝7時過ぎの川上村の気温がマイナス2℃だった。
N夫妻が通った少し早い時間には、マイナス3℃だったらしい。
夏のミネラル・ウオッチングの楽しみが、冷たい沢水に冷やした「スイカ」だとすれば、冬の
ミネラル・ウオッチングの楽しみは、”アツアツ”だ。
非力な女性陣が採集しやすいように、採集環境を整えると、私の仕事は、火をおこし、10時
の休憩用に、持参した缶コーヒーを温め、持参したサツマイモにアルミフォイルを巻き付け
「焼き芋」づくりだ。
ほとんど0℃前後のズリを掘っていた皆さんの身体は芯から冷えていたようだ。焚火の周り
集まってもらい、”アツアツ”のコーヒーや焼き芋を食べていただくと、身体の内外から温めて
いただく。
次なる私の仕事は、昼ごはんの準備だ。寒いので、「鍋焼きうどん」や「ちゃんぽん」が
よかろうと、途中のコンビニで仕入れてきたのを火にかけて15分もすると、グツグツと
煮え立ち、いい香りがあたりに漂う。
皆さんを呼んで、一緒に昼食にする。アツアツのをいただくと身体の芯から温まり、”ホッ”
とする。