山梨の鉱物産地マップ

1. 初めに

   2006年1月、私が所属する「鉱物同志会」の新年会があった。オークション品の
  1つに、「北杜市増富鉱山産の銅藍」が出品された。司会者の方が、この標本の
  ラベルに書かれた産地を自信なさげに、『きたもりし、ますとみこうざん』と読んで
  いた。
   ”北杜”は、作家・北杜夫の名前から連想すれば、”きたもり”と読むのが自然で
  あろう。
   地元山梨県に住んでいる私でも、「鈴庫鉱山」がある旧塩山市は、何という市に
  変わったのか、とっさには、出てこないありさまです。
   山梨県における平成の大合併も、2006年3月15日に、北杜市と小淵沢町が合併し
  「新北杜市(しんほくとし)」の誕生で、一段落を告げる。
   新しい市町村がどうなるのか、マップをまとめてみた。この地図で、少なくとも今から
  50年以前までの鉱物産地については、現在の市町村名でどこにあたるのかが
  判るはずである。
  ( 逆に、新しい市町村の名前から旧市町村を知ることもできる )
   しかし、産地に住む年配の方が少なくなり、鉱山や鉱物産地の場所を知る人が
  急激に少なくなり、具体的な産地の情報が得にくくなっていると、感じている。
   少なくても、地元山梨県の鉱物産地については、少しずつ、まとめておきたいと
  考える昨今である。
  ( 2006年2月情報 )

2. 山梨の鉱物産地マップ

   山梨県の市町村合併とそれによって誕生した、あるいは誕生する市町村のマップを
  示す。

   
                  山梨の鉱物産地マップ

3. おわりに

 (1) 先日、冬の間に鈍った体のリハビリを兼ねて、昇仙峡の奥にある「竹日向」を
    訪れた。帰途、昇仙峡の土産物屋に立ち寄って、地元産の水晶などを探したが
    全く見かけなかった。
     黒平出身という、私より年配の店の人に、「半鐘峠(水晶峠)」や「バッタリ鉱山」に
    ついて尋ねてみたが、そのような地名があったことすら知らなかった。

 (2) 平成の大合併の功罪はいろいろあろうが、地名は意味があって昔の人がつけた
    ものであることは、確かである。
     山梨県の中に、”中央市”なるものが誕生したが、これによって、由緒ある地名が
    失われていくことには、悲しみを覚える。

4. 参考文献

 1)読売新聞社:山梨県新しい市町村マップ,同社,2005年
  inserted by FC2 system