2009年11月初め、石友・ASさんと山梨県北部のフィールドを訪れると、すでに初雪が
降ったらしく、日蔭は真白に薄化粧していた。
このとき採集した水晶をほかの産地のものと同様に、塩酸→水洗→蓚酸→水洗→乾
燥、のステップでクリーニングしてからジックリ観察したところ、肉眼でもはっきりわかる
「板チタン石」があった。
この産地の「板チタン石」は、何回か報告しているのだが、このように大きなものは初
めてなので、改めてまとめてみた。
このような、素晴らしい「板チタン石」を採集でき、同行いただいたASさんに、厚く御礼
申しあげる。
( 2009年11月採集 )
ここでの採集は、ズリを掘るのが一般的だ。危険な場所が少なく、手軽に採集できるので
女性や子供向きでもある。
しかし、「水晶の群晶」を狙うとなると、花崗岩がマサ化した”ボロボロ”崩れる露頭を出し
て、石英脈を追って『晶洞』を見つけるしかない。
鉱物名 【英語名:化学式】 | 産 状 | 写 真 |
板チタン石 【BROOKITE:TiO2】 |
水晶の表面に成長しており 水晶成長の終わりのころに できたと考えられる。
飴色、透明、ガラス光沢で、 |
拡大
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このとき、「鋭錐石」も採集できたようで、写真入りで紹介してある。この周辺では
「板チタン石」だけでなく、このように「鋭錐石」、「ルチル」の”チタン3兄弟(姉妹?)”
が採集できる。
来年も、子ども達を楽しませてくれそうだ。
(2) 「産地情報」
千葉にいる間、全国の石友やHPの愛読者の方から、産地情報の提供依頼があり
山梨に一時帰宅している間に、地図を添えてメールでお送りした。
そのため、「産地情報」を電子データにまとめるという、新しい課題ができ、取組を
始めた。
依頼があった産地は、「福井県仙翁坑の水鉛鉛鉱」、「石川県利賀村のサファイア」
「石川県尾小屋鉱山の紫水晶・緑鉛鉱」そして「岐阜県東洞の緑水晶」などで、やはり
”美しい”、”珍しい”鉱物には誰しも惹かれるようだ。
そういう私も、『徳島県眉山(びざん)のルチル』の情報を集めはじめたところ、”採れ
る可能性がある場所”は特定できたので、あとは、”いつ行くか”だが、初孫のお宮
参りが終わるまでは、身動きが取れそうもない。
( そうすると、すぐにお正月、長男の嫁の出産で、来春以降か・・・・・ )