北極圏をめぐる地球一周の旅 【横浜出港】 ( Tour around the World & Arctic Circle 2016 - Departure from Yokohama - )









      北極圏をめぐる地球一周の旅  【横浜出港】

       ( Tour around the World & Arctic Circle 2016 - Departure from Yokohama - )

1. はじめに

    横浜のホテルのベッドに入りひと眠りして目が醒めた。横浜港出港を数時間後に控えて興奮して
   いるせいか眠りにつけない。ベッドを抜け出して、横浜と千葉の2人の孫娘に第1信「フォルムカード」
   を書いた。
    小学校に入ったばかりの孫娘に「いっぱいおともだちつくってね」、とどこまでも”爺バカ”のMHだ。「みん
   なのなまえがかくれているよ」、と遊び心も忘れない。

    
                 表                                    裏
                            孫娘宛のフォルムカード

    前の日の予行演習の通りに行動すると、横浜港郵便局に開局する9時までに行けばよいのでゆっ
   たりとした気分で朝食を食べ、8時30分にホテルを出た。
    ( 2016年4月 作成 )

2. 「横浜港郵便局」で記念カバー作成

    前の日に「横浜港大桟橋」の受付の女性に教えてもらったように、ホテルから横浜港郵便局までは
   1km弱で、ゴロゴロを引いてプリンターの大荷物を抱えても20分もあれば着くので歩いて行くことにし
   た。
    横浜港郵便局に着いたのは開局10分前だった。しかも、2階にある局までの昇りエスカレータが故
   障していたので、重たい荷物を抱えて上がった。
    時間外受付の窓口が開いていて、フォルムカードを買い足して開局を待つ。まもなく、シャッターが
   上がり郵便窓口に行って、記念押印をお願いした。

    
             「横浜開港100年記念」切手貼               「横浜港」地方切手貼
                               「横浜港」郵便局記念カバー

    横浜港郵便局を後にして次に向かったのは、「シルクセンター」内にある郵便局だ。局の前に北海
   道からきたという女性が並んでいた。開局を待って両替を頼もうとしていたのだ。9時に開局だとばかり
   思いこんでいたが、センターが開館するのにあわせて10時開局だと初めて知った。
    10時に集合になっているので、開局を待っていては間に合わなくなるのでここでの記念押印は諦め
   ざるを得ない。

3. 横浜港から出国

    横浜大桟橋に入ると集合場所に案内された。横浜からは500人が乗船するらしい。昔は当たり前
   だった船で横浜港から出国するのは初経験だ。
    出国審査は簡単に終わり、パスポートに「出国」の印を押してもらい、手荷物検査して乗船口へと
   移動した。

    【蛇足】
     パスポート(Passport)は、国の玄関口の港を通過するのに必要な査証で、飛行機がなかった時
    代に作られた万国共通のものだ。従って、船に乗って出国・入国するのに適用されるのが本来の
    意味で、これを初めて体験できたことになる。

    
                出国印を押したパスポート

     旅行会社のテーブルで受付を済ませ、船内でのIDカードや入る船室Noカードを受け取り、舷側
    から5階のデッキに入り、ると受付がある。ここでパスポートを預け、7階の船室に向かう。南極探検で
    乗った船の4倍以上の大きさがあるだけに、船室の数も多い。
     4人部屋で、同室者は来ていない。前もって送っておいたスーツケースは2つとも届いていた。荷ほ
    どきをして。適当なロッカーに洋服などをひっかけたり、現金などの貴重品を金庫に収める。
     シャワー室やトイレなど共用部分を見ると、前の晩に泊まった横浜のホテルと遜色ない。ただ、ト
    イレは飛行機と同じでウオッシュレットになっていない。

     乗船最初のイベント「避難訓練」まで間があるので、船の構造も知りたくてデッキを歩き回るのだが
    ”迷路”のようなところがあり、良く覚えておかないとエライことになる恐れがある。
     それでも、最上階から眺める横浜ベイサイトの景色は現代都市の美しさを代表している。

    
                船から見る横浜ベイサイト

    同室者が2人乗船してくる。東京からで、年恰好は私と同じか少し上のようだ。名古屋の人は神
   戸から乗船するらしいが、荷物だけは届いていた。

    やがて、船内にけたたましいベルが鳴り、「避難訓練」の開始だ。南極探検のときは救命胴衣の
   着用法の説明があったが、ここではそれらの説明はなく、取り扱い説明なしに自分で着用して、ロビー
   に集合だ。
    集合して船外に避難するため救命艇の位置に向かう。横浜からの500名、神戸からの400名、そし
   てギリシャからの100名、合計1,000名の乗客と乗組員350名、そして旅行会社添乗員など50名、合
   計1,400名が乗る。救命艇の定員は120名だから12隻必要になる計算だ。

    
           「避難訓練」でロビーに集合

    ちょうど昼時になり、9階のパノラマビュッヘ(夜は居酒屋「なみ平」に変身すると知ったのは、後の
   ことだ)で、コーヒーを飲みながら自分でパンに野菜やカツを好きなだけ挟み込んで作ったチキンカツ
   サンドをいただく。野菜は新鮮だし、大好きなトマトもあって、味は”マズマズ”だ。

    
              初めての船内食

4. 横浜港から出港

    13時出港の前に、12時30分から「出港式(セレモニー)」が始まった。船旅の途中で寄港するグア
   テマラ大使、次いでオーシャン・ドリーム号船長の歓迎の挨拶があった。大使のスペイン語→英語→日
   本語に通訳しながらなので、延々と続くような気がする。
    ようやく、挨拶が終わり、シャンパンやジュースで乾杯だ。もちろん、シャンパンをいただく。

       
                  出港式                          「乾杯!!」

    色とりどりの紙テープが配られそれを見送りの人たちに向かって投げる。近くの女性たちに頼まれて
   最初に投げたのは、ちぎれて丸いドーナツ状のまま飛んで行ってしまった。ある程度の巻ほどいておい
   て投げるとテープは糸を引くように伸びていくが距離があるうえに向かい風が強くて見送りの人まで届
   かない。

       
               テープでお別れ                   ハンカチを振ってお別れ

    ”ボーー!”、”ボーー!”、”ボーー!” と、甲板にいた人たちが驚くような大きな音で汽笛が3回鳴
   り、タグボートに引かれて船はゆっくりと動き出した。船首側には小さな推進器(スクリュー)があって
   船自身で岸壁に近づいたり離れたりできるのだが、船尾側はタグボートに押したり引いたりしてもらわ
   ないと動けない、と知ったのも後のことだ。

    向きを変えた船は、ゆっくりと横浜ベイブリッジに向かって進んで行く。雲一つない青空と真っ青な
   海に真っ白な橋、素晴らしい門出だ。

       
             万国旗をはためかせて                  ベイブリッジをくぐる

    船は伊豆大島を左に、伊豆半島を右に見て次の停泊地・神戸を目指して順調名航海を続けて
   いる。

5. おわりに

    このページをまとめているのは、4月24日(日曜日)15時、日本時間では17時だ。12日に日本を離
   れ13日目だ。今朝6時の気温が29.7℃、湿度78%と熱帯の蒸し暑さだが、船内は冷房が効いてい
   て快適だ。3日後の27日には、”紅茶と宝石の島・スリランカ”に上陸する予定だ。

       
              ジャワ島北端を航行中             出港して数日後にプールもオープン
            【4月24日15時:現地時間】

    乗船してみると、船の中には『自主企画』というシステムあり、人を集めていろいろなイベントを企画・
   実施できると知った。
    ”起業家精神”旺盛な私の事、さっそく『地球一周の旅の楽しみ方』シリーズを企画し、第3回を数
   えている。それらの一端をお知らせしよう。

 5.1 『3人寄れば文珠の知恵』
      4人部屋でPCをやると1つしかない机を占拠してしまうので、乗船した翌日から船室の1階上、
     8階デッキに定位置を確保した。PCの電源を確保できるのはここしかない、という物理的条件の
     ほかに机・イスが10組以上あり、広々としている。しかも、窓越しに外の景色が見えるという素
     晴らしい環境だからだ。

      
                     船内でPCコンサルタント業開業
                 【衛星通信で初メール成功を喜ぶKさん:画も】

      船に乗ってから周りを見渡すと、デジカメは無論、PC,スマホ、タブレットなど電子機器を持ち込
     んでいる人が多い。旅先から絵葉書を送るという古典的な楽しみ方も健在ではあるのだが、やは
     り電子メールなどで、今体験していることを伝えたいという要望が強いのは時代だろう。

        ところが、それらが使えない、という人が意外に多いのだ。その原因は、この船旅のために新たに
     購入したり、息子が用意してくれた電子機器に慣れていないからだ。それと船旅特有の『衛星を
     使ったインターネット』にWi-Fi接続するのが初めてという人が多い。
      かくいう私もWi-Fi接続などやったことがないし、スマホやタブレットには触ったこともないのだが、
     ここに座っていると「Wi-Fi接続はどうやるのでしょう?」、とか「デジカメの日付がずれているのを合
     わせて欲しい」までいろいろな相談が舞い込む。
      PCでは、アカウントやパスワードを忘れた人には「FAXで留守家族に送ってもらうように」とアドバイ
     スすることから始まるケースも珍しくない。

      スマホやタブレットは触るのは初めてだったが、”たぶん、こうだろう”とか”私だったらこう設計する
     はずだ”という手順でやれば何とか問題が解決することが少なくない。

      あまりにも悩んでいる人たちが多いので、『3人寄れば文珠の知恵』というタイトルの自主企画を
     立ち上げ、明日で第3回を迎えようとしている。

 5.2 『スリランカで宝石ゲット!!』
      今回の船旅のミネラル・ウオッチングで目玉の1つが、スリランカ・ナトラプラでの宝石探しだ。
     日本にいたときにネットで知り合った宝石鉱山を持っているS氏が、「MHのHPを見たが、鉱物に対
     する情熱がすばらしいので、スリランカに来たら好きなだけ採集させてあげる」、とメールをいただい
     ていた。
      自主企画の発表会で、「私はスリランカでサファイアなどの宝石をさがす!!」と発表したところ
     参加したいという声が相次いだ。そこで、急きょ『スリランカで宝石ゲット!!』の参加者を募集し
     たところ、外国人3人を含む18人が参加することになった。

      旅の日程、費用やグループリーダー、救護、写真、会計、雑用などの役割分担も決まり、3日後
     の出発を待つばかりだ。

      
          スリランカでミネラル・ウオッチング案内

6. 参考文献

 1) 地球の歩き方編集室編:ペルー 2013〜14,ダイヤモンドビッグ社,2013年


「鉱物採集」のホームに戻る


inserted by FC2 system