北極圏をめぐる地球一周の旅 【スマホ・デビュー】 ( Tour around the World & Arctic Circle 2016 - Smartphone Debut - )









     北極圏をめぐる地球一周の旅   【スマホ・デビュー】

         ( Tour around the World & Arctic Circle 2016 - Smartphone Debut - )

1. はじめに

    2016年に3ケ月あまりかけて「地球一周の旅」を経験した。甲府を出発したのが4月11日だったから、丸2年が
   経とうとしている。
    旅友たちの旅のスタイルを見ていて、”見習いたい”と思ったことの一つが”スマホ”だった。見たこと、食べたもの
   など、外国で体験したことをすぐその場で写真を添えて日本の家族や友人に知らせられるという即時性や臨場
   感などの点で、絵葉書など従来の情報メディアはとても叶わないと思ったからだ。
    しかも、無料Wi-Fiが使用できるエリアならば、ライン(LINE)やフェイスブック(FB)が持っているアプリを使えば、
   無料で通話やメールができる、というのも魅力に感じた。
    私が愛用した絵葉書だと、国にもよるが、絵葉書と切手代で300円前後かかった。しかも、ロシアのように送った
   10通余りの絵葉書が1通も届いていないと知ったのは2カ月近く経った帰国した後だったから、手の打ちようもなか
   った。

    帰国して2ケ月近くになって、急に妻の母親の介護に関わるようになった。外国に住む義妹が母親の介護を
   することになっていたので、一時的なピンチヒッターだろうと思っていたら、年の暮れに義妹が亡くなり介護が妻の
   肩に圧(の)し掛かってきたのは、私の人生最大の ” 想定外 ” だった。
    ほぼ毎週のように、月の1/3から半分を”運転手”兼”執事”として、山梨と埼玉県を往復することになった。PCを
   持参しても、母親の家はインターネットが使える環境にないため、メールのチェックやHPの更新などができない。
   仕方なく、しばらくは飲みたくもないコーヒーを飲みに、近くのフリーWi-Fiが使えるファミレスまで行く始末だった。

    これではならじと、母親の家でインターネットが使えるようにしたのは、2017年の後半だった。山梨と埼玉の間
   片道130キロ近くあり、高速を利用しても2時間以上、行楽シーズンや事故でもあると渋滞するので、”下道”で
   大きく迂回すると4、5時間かかってしまう。その間、メールなどインターネットに接続できないため、いろいろと不都
   合なことが起こっていた。

    痴呆の進んだ母親を観察していると、若い時からやっていた野菜を切るや雑巾を縫うなどは覚えているのだが
   例えばデジタル時計などのように、ここ1、2年で教えたり準備したものは全く使いこなせていないことがわかった。

    ”年寄り笑うな行く道じゃ”の通りだと思い至った。2018年に72歳になるのを機に、”スマホ・デビュー”を検討して
   見る気になり、2月に購入し、1ケ月が経過したので、その顛末をまとめてみた。
   ( 2018年3月 体験 )

2. 電子機器活用プラン

    「地球一周の旅」の船内で、私と同年代の人たちが息子や娘が持たせてくれたスマホやタブレットなどの電子
   機器を使いこなせなくて苦労しているのを目の当たりにして、”捨ててはおけじ”とボランティアで『PCコンサルタント』
   を開業したのは既報の通りだ。

    ・ 北極圏をめぐる地球一周の旅 【PCコンサルタント誕生】
     ( Tour around the World & Arctic Circle 2016 - PC Consultant - )

    今週日曜日にあった趣味の切手の会合でも、”スマホ”が話題になり、Kさんは、「スマホを買いたい・・・・が、息子に
   『教えちゃ やらんよ』(教えてあげないよ)、と言われているんで・・・」、と デビューを躊躇している風だった。

    私が持っていた” ガラケ− ” は、「万歩計」の代りみたいなもので、こちらから積極的に電話をかけたり、SMS
   (ショート・メール・サービス)を使うのは、孫娘や親しい石友など限られた人だけだった。写真は何度か撮ったが
   あまりにも画質が悪いので撮りたいという気が失せていた。
    そんなわけだから、”スマホ”を買って何に使うか・・・・・を一度整理しておく必要があると思い、”自分がやりたいことに
   どの機器を使うか” を「電子機器の活用プラン」にまとめてみた。

      
               「電子機器の活用プラン」

    私が日常使用している電子機器の中で”活用している”、と言えるのは ○ や ◎ が多い PC と デジカメ だ。
   このページのテキストを作成している言語の”HTML(Hyper Text Markup Language)"が使いやすい(使える)のは
   PCだけだから、スマホを買ってもPCを使い続けることになる。

    「地球一周の旅」で旅友が撮った写真をモニターで見せて貰うと、きれいだったので印刷してもらったり、直接
   JPGデータをいただいたりしたが、その画質の悪さにガッカリしたことがあった。HPに掲載する写真はデジカメ(または
   スキャナー)でなければ画質が悪くて”(クローズ・)アップに耐えられない” のだ。
    最近、”インスタ(グラム)映え”を気にする人たちが増え、一眼レフの人気が高まっていると聞くが当然の流れだ
   ろう。良い写真を撮るのには、レンズの口径(直径)が大きなカメラが必須なのだ。スマホなどの直径3mmくらいの
   レンズに対して10倍以上の口径を持つ一眼レフは、二乗倍、つまり100倍の光を集めることができ、そのくらい明る
   いし、精細に写るのだ。
    従って、スマホを買っても、デジカメ(一眼レフ)を使い続けることになる。

    私にとってのスマホは、”外出先”という限定された環境下でPCやデジカメの機能を代行する機器だと割り
   切って活用することにした。
    年金暮らしの私にとって気になるのは月々の料金だ。2月初旬に近くのドコモショップに行って説明を受けた。
   シニア割引や”ガラケー”を10年以上使い続けた割引などがあり、何とか予算に収まりそうだった。

3. 何を買うか

 ■ スマホかタブレットか
    使うのが情報検索が主だから、画面が大きくて見やすいタブレットが良いのだが通話ができないという。(この時
   初めて知ったくらいだ)。ショップの女性が、「今までもっていた”ガラケー”と併用する手がある」、というのだが、それ
   では「屋上屋」を重ねることになり無駄だ。
    ノーチョイスで、スマホに決めた。

 ■ i-phoneかアンドロイド系か
    船の中でRayさんやTeresaさんなどアメリカ人はi-phone、日本人はアンドロイド系が多かった。相談に持って
   こられたいろいろな機種のスマホのなかで、全く使ったことがない私でも、”たぶんこう操作すれば良いのだろう”、と
   思った通りに動いてくれたのがi-phoneだったから、迷わずi-phoneに決めた。
    ショップの女性が、「この店にi-phoneを良く分かる人は少ないですよ」、と言ってくれたが、小学2年生の孫娘が
   母親のスマホをいじれるくらいだから、”何とかなるだろう”、と購入を決めたのは2月11日だった。

 ■ ケースはどうする
    テレビコマーシャルで、落としても割れない丈夫さをアピールしている機種もあるようだがアンドロイド系だという。
   10年以上”ガラケー”を持っていたが、一度もぶつけたり落としたりしたことがないので、大丈夫だとは思うがケース
   を買うことにした。百均に行くと”あるはあるは”、迷うくらいにある。その中から選んで、今まで”ガラケー”を吊るして
   いたストラップを取り付けて、首から下げ、本体は胸ポケットに入れておくことにした。

         
                本体                     ケースに入れた状態

4. 使ってみて

    使い始めてみてわからない点をメモして置いて、2回ほどドコモショップに行き教えてもらい解決した。一方、
   使いたかった ” LINE ” や ” FACEBOOK ” そして ” 万歩計 ” などのアプリをダウンロードし、使えるようになった。
   FBやLINEで、真っ先につながったのは、RayさんやTeresaさんなど地球一周の旅友と趣味の石友だった。
    まだ、まだ、”使いこなすレベル”には程遠いが、使いたかった機能は活用できるようになった。

    気になる使用料金はそろそろ通知が来るはずだ。スマホを購入すると、いろいろなアプリが1ケ月から2ケ月の
   ”無料体験”と言う形で付いている。(抱き合わせ販売で、違法ではないかとの疑問も湧く)
    全く使う気がないものばかりだが、そのままにしておくと、使いもしないのに安くはない(一つ一つは月額数百円
   だが、いくつもあるので、まとまると月額数千円になってしまう )料金を取られ続けることになるから、特に私のよう
   な 高齢者は要注意 だ。

    ”消そう”としたがマニュアルにある画面に到達できなくて自分では消せない。消してもらおうとマニュアルに書いて
   ある番号に電話したが、15分以上待っても繋がらない。結局、ドコモショップに持ち込んで消してもらった。
    ( ネットにも「売るのには熱心だが、解約を嫌がって、わかり難くしてしている」、との声があるのには、同感だ )

5. おわりに

 ■ ”スマホ”ならではの効用
    2月末、地方都市で開催された骨董市に行った。ある店先に”紙もの”と呼ぶ古文書や封筒・はがきなどが
   段ボールに一杯詰め込まれて置いてあり、その脇のプラスチックケースには古銭が一杯入っていた。

         
                  紙もの                             古銭
                                K市の骨董市

    はがきの束を1枚1枚確認して行くと、気になる1枚があった。昭和12年の年賀状に押された「しめ飾り」を描く
   「年賀機械印」だ。印の上下が逆になっている”逆植(ぎゃくしょく)”と呼ぶエラー印のような気がした。戦前の
   年賀切手と平成30年の年賀はがきについて次のページで報告した。

    ・  平成30年の年賀状 − 戦前の「年賀切手」 −
     ( New Year Post Card 2018 −New Year Greeting Stamps before WWU−)

    この中で、『「しめ飾り」が逆植されたものが知られている』と書いておいた。しかし、しめ飾りの向きがどうだったか
   自信がなかった。

    しめ飾り(注連飾り)は、しめ縄に縁起物などの飾りをつけたものだ。代表的なのが、神様の降臨を表す「紙垂」
   (かみしで/しで:御幣(ごへい))、清廉潔白を表す「裏白(うらじろ)」、家系を譲って絶やさず子孫繁栄を願
   う「譲り葉」、代々栄えるように願う「橙(だいだい)」、子どもが生まれ子孫が絶えない「昆布(子産(こぶ)」、
   末広がりに運が開く「開いた扇」、腰が曲がるまで長生きする「海老(えび)」などでデコレーションしたものだ。
    もともとは、神社がしめ縄を張りめぐらせるのと同じ理由で、自分の家が年神様をお迎えするのにふさわしい
   神聖な場所であることを示すために始まったとされる。
    「年賀機械印」はこれを簡略化し、「橙(だいだい)」、「裏白(うらじろ)」、「しめ縄」そして「御幣(ごへい)」が
   描かれていた記憶があるが、不確かなので、上記のページにスマホでアクセスした。
    自分のHPをお気に入りに登録してあるので簡単にアクセスでき、確認すると”逆植”のエラーだと確認でき、購入
   した。

                
             しめ飾り                正植年賀印             逆植年賀印
                               【甲府局 昭12.1.1】         【●●●局 昭12.1.1】 

    逆植の例は、東京・三田(N夫妻がお住いの”さんだ”ではなく家政婦の”みた”です)局が知られているが、これ
   は今まで知られていない ” 新発見 ” だ。

    こんな形で”スマホ”を活用したい、と思っていたことが購入して2週間で実現でき、幸先良い”スマホ・デビュー”
   だった。これからも、このような形で生活を便利で豊かにできるように、活用するつもりだ。

6. 参考文献

 1) JPS郵便印WG編:日本郵便印 ハンドブック,日本郵趣協会,2007年
 2) NTTドコモ編:i-Phone まるわかりBOOK,ドコモ,2018年


「鉱物採集」のホームに戻る


inserted by FC2 system