この船の特徴の一つは、” 何が起きても説明しない ” のだ。普通だったら、なぜ帰船時間より前に乗客を
置いてきぼりにして出港したかやなぜ港でもないところに停泊しているのか、そしていつになったら次の目的地
パナマに向けて出港する予定なのか、などを謝罪とともに説明するだろうと常識では考えるのだが、それが通じ
ないのだ。
この先どうなるのだろうか。
( 2016年6月24〜25日 体験 )
関東大震災の後に「○○人が井戸に毒を投げ込んだ」などの”風聞”が実(まこと)しやかに伝わり、虐殺される
などの悲劇を生んだと伝えられる。
このとき起きた、その状況を、『一犬実に吠え、万犬虚に吠える』と書いたのを読んだことがあるがそれと同じ
だ。
噂などには興味がないこちらとしては、「果報は寝て待て」、文字通り「待てば海路の日和(ひより)かな」で
早々に寝ることにした。
翌6月25日、5時ごろ、と思って書いたが、後で日記を読み返すと3時だった。船がどうなっているか気になっ
て早くに目が覚めてしまったようだ。(歳のせいも少しあるかも知れない)
デッキに出てみると、外は真っ暗闇だ。この日の日の出は5:45だから、まだ明るくなるまで間があった。船の
前方に行ってみると、船の脇に作業船が停まっていて、作業が終わったらしく何人かの作業員が岸壁に停ま
っている作業用トラックに工具や機材などを移していた。昨夜から徹夜で作業してくれていたようだ。作業船
が去って、作業員を乗せたトラックも消えた。
技術コンサルタントとして思うに、船体にトラブルが起き、外海に面していて波が荒い「メガ埠頭」では対処
が難しいので、急きょ波がほとんどない湾内に退避して応急修理していた、と考えられる。
夜が明ければ、出港できるのだろう。
そこで、一句
『 時刻前
船は出て行く(イグ)
あな(アナ)無情
舎人郎子郎女(取り残されてイラツク男女) 』
船内で俳句の会で活動しているK夫人に講評をお願いしたが、「・・・・・・・・」、たぶん絶句、だった。
(2) Wi-Fi がつながった!!
介護で毎週のように行っている妻の母親の家に、今週初め無線ランを導入した。マニュアルが不親切で、
少し手間どったが、これでインターネット環境が整った。
「地球一周の旅」は、この後パナマ運河を通り太平洋に出て、グアテマラ、その後ハワイに立ち寄ると
ゴールの横浜だ。
環境も整ったので、少し船足を速くしようと思っている。