3.2 企画展「田上(たなかみ)地方の鉱物展」
博物館の第6回企画展で、サブタイトルに「日本のペグマタイト産地 その1」と
あることからも分かるように、福島県石川、博物館のある岐阜県苗木地方と並び
日本3大ペグマタイト産地の1つといわれる滋賀県田上山の鉱物を展示したものです。
なかでも、滋賀県大津市在住の中澤和雄氏が発見した、いわゆる「中澤晶洞」産の
ペグマタイト鉱物を中心に田上地方の歴史・地質そして産出鉱物を展示していました。
(1)田上山の位置と歴史
田上山は大津市の南から信楽町に至る山地の総称で、400〜600m級の山々から
なり、琵琶湖の南部にあることから、「湖南アルプス」と呼ばれている。
これらの山々は、東海道新幹線の車窓からも眺められ、関西への出張の往来に
何度も見た山々です。
この地域は、田上花崗岩体という、花崗岩からなる山地で、その晶洞部分にトパーズを
初めとするペグマタイト鉱物が産出する。