埼玉県寄居町玉淀大橋の砂金

埼玉県寄居町玉淀大橋の砂金

1.初めに

2002年8月山梨県下部町にある湯之奥金山博物館主催の「こども金山探検隊」で
砂金採集が専門のOさんと知り合った。
Oさんと各地の砂金産地の情報交換をした際に、教えていただいた産地です。
産地が広大で荒廃の心配がないので、HPで公開することをOさんに了解して頂いたので
お知らせします。
(2002年9月採集)

2.産地

この産地は、荒川の河原で、長瀞の約10km下流にある、玉淀大橋の下です。
関越道「花園IC」でおり、長瀞方面に向かって国道140号線を約4km行くと
「玉淀大橋(北)」の信号があり、ここを左折し、玉淀大橋を渡る。
最初の信号を右折し約200mも行くと右側にスナック「ひまわり」があり右折する。
「←荒川」に従って100mも行くとT字路になり、右に行くと河原に着く。
玉淀大橋砂金産地

3.産状と採集方法

荒川流域は、古くから砂金の産地として知られています。長瀞付近が有名ですが
そこから約10km下流のここでも砂金が採集できます。
ここの砂金は次のような産状を示しますので、それらに合った採集方法をとりまが
ポイントはパンニングです。
@河原に露出した母岩の凹みに堆積。
 窪みの土砂を手で掬い、バケツに入れて、水辺まで運びパンニング。
A河原の雑草の根に引っかかっている。
 雑草をツルハシなどを梃子にして引き抜き、そのままバケツに入れ、水辺に運び
 根を洗い、落ちた土砂をパンニング。
B河原の大きな石の下にトラップされている。
 バールや鉄棒で大きな石を動かし、下の土砂をスコップで掬いバケツに入れて
 水辺まで運びパンニング。

     母岩の凹み         河原の雑草
           玉淀大橋砂金産状

4.産出鉱物

(1)砂金【Placer Gold:Au】
ここは、長瀞よりも下流なので砂金の大きさは全体に小さめで、今回採集したものは
0.3mm程度です。 従って、パンニングの巧拙が成果に大きく影響します。
不純物の銀などが溶け出し純度が増し、文字通り金色をしています。
玉淀産砂金
ここでは、砂金以外に砂白金を採集したとの情報もあり、いつか挑戦したいと考えています。

5.おわりに

(1)荒川の河原は砂礫が堆積したもので、表面は固そうに見えたので車を乗入れたら
4WDでない悲しさ、「あり地獄状態」になり、近くの人に牽引してもらい、ようやく
抜け出しました。皆様もご注意下さい。

6.参考文献

1)埼玉県立自然史博物館: 自然史百科 No37 砂金-そのルーツを探る-,1990年
2)日下 英明:鉱物採集フィールドガイド,草思社,1988年
inserted by FC2 system