シンガポール鉱物事情

シンガポール鉱物事情

1.初めに

3月末にシンガポールへ出張する機会があった。ここには、当社とN製鉄会社と
シンガポール政府出資の合弁会社があり、何度か技術指導に訪れ、今回もその一環で、
4度目の訪問であった。
シンガポール航空機【成田にて】
宿は、繁華街のオーチャード通りにあり、前回('99年)出張の時には、「大丸」の
近くのローカルの鉱物標本店を覗いて鉱物標本は高すぎあきらめ、プラスチック
ケースを買っただけでしたが、今回は日程の都合で、お土産に鉱物関係の洋書を
数冊買った。
(2002年3月情報)

2.シンガポールの鉱物事情

シンガポールは、中国、マレー、インド、マレーシアなど多民族で構成される
複雑な国家で、モスク、仏教寺院、ヒンデュー教寺院などがあり、会社の食堂は
無難な鶏肉か魚がメインです。
人口300万で、男子は国民皆兵で、社会に出るのが女性より遅れるため、仕事の
できる女性にとっては、天国だと思います。
事実、この会社の勤労課長や経理のマネジャーは女性で、日本では考えられません。
話が横道にそれましたが、シンガポールの鉱物事情は、下記の通りです。
もっとも、シンガポールの隅から隅まで調べた訳ではないので、漏れがあったら
ごめんなさい。
(1)鉱物標本店
「大丸」の近くのローカルの鉱物標本店のほかに、「高島屋」の書籍部に鉱物標本が
おいてありますが、日本に比べ高すぎる印象です。
もっとも、ここでの買い物の常として、値引きを前提とした値付けになっていることも
考えられますが、インド産のオーケン石が200シンガポール・ドル(14000円)
以上で、東京のミネラルショーの方が安い。
(2)ヒスイ店
中国人や日本人観光客目当てのヒスイ細工をあちこちで売っています。本物とは
私には、判定できないとものが多く、買う気にはなれません。
(3)博物館
観光地として有名なセントサ島には、「奇石博物館」と呼ぶ博物館がありますが、
鉱物というより色々な形、模様をした石の博物館と考えたほうが良さそうです。
そんな訳で、鉱物標本は買わずじまいでした。
(4)錫製品
お隣のマレーシアは、かつて錫の産出世界一を誇り、その錫を使った容器が特産品の
”ピュータ”としてシンガポールでもお土産として売っています。
今回、現地の人達が記念に錫製のビアマグを贈ってくれました。
錫製ピュータで乾杯【East coastの海鮮料理店で】

3.購入書籍

シンガポールには、日本人が行く書籍店として、アメリカ系の”ボーダー”と
日系の紀伊国屋があります。
”ボーダー”は、雑然と地学、鉱物、天文関係の本がおいてあるのに、紀伊国屋は
鉱物関係の本がかためて並べてあり、日本系らしさを感じます。
その中で、”Rocks,Gems and Minerals"が、”A Classic Guide ・・・・for All Ages"と
謳っており、年齢を問わないというのとやさしい(そうな)英語なのでお土産に購入した。
”Rocks,Gems and Minerals"

4.おわりに 

(1)2年振りのシンガポールでしたが、街のあちこちが建設ラッシュで、
経済的な活気を感じ、日本と好対照でした。
(2)シンガポールには、ドリアン通りと呼ばれる一角があり、果物の王様と呼ぶ
ドリアンを売っています。
3月末なので、オフシーズンかと思ったが、山のように並べて売っており、
久々に堪能した。
果物の女王と呼ばれるマンゴースチンは、嫌いな人がいないと思いますが、
王様と呼ばれるドリアンは、その臭いから、好き、嫌いが両極端の果物です。
これが、最大の鉱物収穫(好物臭覚?)でした。

左:ドリアンのくだもの店    右:果物の王様”ドリアン”
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