湯之奥金山博物館では、年間を通して、いろいろな催しを企画していて好評だ。夏休みに開
催する行事の1つに、2001年に始まり、今年で12回目を迎えた「砂金掘り大会」がある。
「砂金掘り大会」は、世界大会も開催されるほどで、外国では人気の高い趣味(スポーツ?)
だ。湯之奥金山博物館の小松学芸員は、国際大会で世界チャンピオンになっている事から
も解るように、湯之奥金山博物館主催のこの大会のレベルは高い。
私は、博物館応援団の団員でもあり、ボランティア+競技者として第3回から欠かさず参加して
いる。今年も、PCを使った競技結果の記録・集計と順位決定のボランティアとベテランの部の競
技者として参加した。
( 参加費用 500円、小中学生 300円 )
私の成績は、ベテランの部・参加37名中28位で、2011年より6つもランクダウンしたが、
『 実戦のMineralhunters 』 としては、これが実力だろう。
今回も、小松学芸員の”意地悪”(本人の性格ではないことをお断りしておく)なたくらみで
小石と多量の砂鉄を含んだ土砂の中から、スチールパンで砂金をパンニングするのには苦戦を
強いられた。
それでも、楽しい1日を過ごさせて頂き、谷口館長、小松学芸員はじめ湯之奥金山博物館の
関係者に深く感謝している。
( 2012年8月体験 )
(1) 砂の量:16kg( ジュニアは6kg、男女初心者は10kg )
(2) 砂金の数:競技終了まで秘密(部門別に違うことがあり、今回は下表の通り)
(3) 制限時間:15分( ジュニア、男女初心者は10分 )
(4) 順位の決め方:
@ 館長の「3、2、1、ピー!」という笛の合図から、競技者が砂金回収ビンにフタをして手を
挙げ終了を宣言するまでの時間
+ (見落とし砂金数×3分) の合計時間が短いほうが上位
【例】
Aさん:9分で全部見つけた(見落とし0ケ)=9分 +(0×3)= 9分
Bさん:7分で1ケ見落とした=7分 +(1×3)= 10分
この場合、Aさんが、上位になる。
実際の競技では、下の競技結果からもわかるように、秒単位の争いになることも
あるため、1/100秒まで記録している。
A制限時間内(10分もしくは15分)で終了しなかった人は、”Time Over"として最下位。
(5)競技部門:ジュニア(小中学生)、男女初心者、男女ベテランの3部門
(6)パンニング皿:口径40cm以下であれば、マイ・パンの持込可能(ジュニア、初心者)
ベテラン部門は、館で準備したスチール・パンを全員使用(2009年から)
競技開始に先立ち、博物館応援団の団員による模範演技を通して、小松学芸員から競技ルー
ルの説明があった。
2011年から、「電光掲示板」が導入され、競技の残り時間が一目でわかるようになり、ペース
配分に役立つようになった。
しかし、何回かに1回、大きな水槽に溜まった砂を取り除く水の入れ替えがあり、この時は
”ホッ”と一息つけ、競技者の写真を撮る余裕が生まれる。
順位 | ジュニアの部(砂金数:6ケ) | 初心者の部(砂金数:9ケ) | ベテランの部(砂金数:13ケ) | 時間(分) | 砂金数 | 総合 (分) | 時間(分) | 砂金数 | 総合 (分) | 時間(分) | 砂金数 | 総合 (分) |
1 | 4.3523 | 7 | 4.3523 | 5.2130 | 9 | 5.2130 | 5.2642 | 12 | 8.2642 | 2 | 5.1525 | 7 | 5.1525 | 6.0178 | 9 | 6.0178 | 8.3627 | 12 | 11.3627 | 3 | 6.4637 | 7 | 6.4637 | 6.0463 | 9 | 6.0463 | 12.1646 | 13 | 12.1646 | 28 MH | 13.3295 | 8 | 28.3295 |
初心者の部では、2位と3位の差は3秒足らずで、時には1/100秒単位の争いになることもある。
@ 『パーフェクト』
ジュニアの部と男女初心者の部の入賞者、6名全員が”見落とした砂金ゼロ”の『パーフェクト』達成者で
占められている。
1ケ見落とすごとに、3分のペナルティが加算され、私のように、5ケも見落とすと5×3
=15分のペナルティが加算され、入賞は絶望的だ。
A 『スピード時代』に突入
ベテラン部門の上位入賞者は、砂の量が多く、しかも”リッフル”と呼ぶ砂金流失防止
の突起がない”スチールパン”が導入されので、2009年は8分、9分掛けて”ジックリ”
パンニングしても見逃しがなければ上位入賞できたが、2010年は、3分台から4分台で
ないと上位入賞が難しい、『スピード時代』に突入していた。
しかし、2011年のベテランの部は、土砂の量が多かったのと混ぜられた砂鉄の量も
半端でなく皆さん慎重にパンニングしたようだ。
しかし、2012年、5分台、6分台の人が上位入賞している。やはり、スピードのようだ。
この傾向は、ジュニア、初心者の部に顕著なようで、この大会が『世界レベル』に
なっていることの証だろう。