2017年 秋のミネラル・ウオッチング










         2017年 秋のミネラル・ウオッチング

          ( Cigest of Mineral Watching Tour , Oct. 2017 , Nagano Pref. )

1. はじめに

    私のHPを見て頂き、産地の情報を提供したり、案内して差し上げた人たちと春と秋にミネラル・ウオッチング
   を開催するようになって19年目を迎えた。
    いつもながら、皆さんをどこに案内するかで頭を悩ます。長野県川上村の湯沼鉱泉に宿泊するのが前提だ
   から、訪れる産地はその周辺で、さらに20〜30名の集団が楽しめる場所となるとそうそう見つからない。

    いつもだったら、訪問地を探しに下見をするのだが、関東地方に住む義母の『老老介護』が本格化し、
   月の半分近く自宅を留守にしている。疲れて骨休めに山梨に戻ってくるありさまで、とても下見にまでいく
   余裕がなかった。

    幸い月遅れGWミネラル・ウオッチングに初めて参加した東京・Tさんが長野県の新産地、N夫妻に「昔乙女
   コース」を案内していただけることになり、『新産鉱物を訪ねて』と題して、長野県を舞台に開催することにした。
    ( 2017年10月 開催 )

2. 【第1日目】

 (1) 「湯沼鉱泉」に集合!!
      朝5時に起き、メールをチェックする。直前になって「参加できなくなった」、という人がいないでもないから
     だ。前の晩に常連のHGさんから「急にキャンセルで申し訳けない」との電話があったばかりだった。
      空模様を見ると、台風22号の接近で今にも雨が降りそうだ。5時半に自宅を出て、集合場所の川上村・
     湯沼鉱泉を目指す。
      信州峠を越えて川上村に入ると、寒々とした初冬の景色で、レタス畑は収穫を終え、白菜の収穫が
     2、3か所で行われているだけだった。

      7時に湯沼鉱泉に着くと、ほとんどの参加者が揃っている。茨城・K兄弟、Nさん。久しぶりに参加の千葉の
     Eさん、Aさん。東京の常連Kさん、今回案内役のTさん。山梨・Sさん、長野・Mさん、神奈川・Ms.O、
     T夫妻。静岡・STさん、愛知・KDさん、そして常連の兵庫・N夫妻だ。
      東京のTRさんの姿が見えない。

 (2) まずは、自己紹介
      初めて会う人、久しぶりの人も多いので、まずは自己紹介だ。

       
                   自己紹介
                  【撮影:O弟】

 (3) コース別に「ミネラル・ウオッチング」
      この会がスタートした19年前、参加者は年長者でも40代、50代で、子供が小学生だった。川上村の
     かなり厳しい行程の産地でも全員揃って訪れることができていた。”きみまろ”のセリフではないが、
     「あ〜〜、あれから19年」参加者の半数(大半?)は高齢者かその予備軍で、良品が採集できる産地
     は車横付けであるはずもなく、全員一緒に同じ産地に行くのが難しくなっているのが現状だ。
      この現象は数年前から始まっていたのだが、2016年からその傾向が顕著になった。そんな理由(わけ)で、
     自分の体力・行きたい産地などを勘案し、次のコースを参加者が選んだ。遅れているTRさんはAコースに
     合流してもらうことにした。

       Aコース・・・・・・「朝飯前」【別名:昔乙女コース】
       Bコース・・・・・・「甲武信鉱山」有名ポイント+新産地
       Cコース・・・・・・「△△△」

      2010年ごろまで、「朝飯前」産地は、朝5時ごろ起きて7時の朝食までの2時間、「湯沼の角閃石入り
     水晶」を採集することからついた産地名で、文字通りだったが最近ではここで一日採集する人も出てきて
     いる。

 (4) 新産地で希少標本ゲットだ!!
      初日のメインに企画した「甲武信」には参加者の1/2の10名が参加した。途中まではほとんどの人が
     一度は通ったことがあるコースだ。第1テラス→第2テラス→べスブ露頭まで、結構苦しいコースなので皆さんの
     顔つきを観たり、息遣いを聞いて、適宜休憩を取りながら進む。2匹のカモシカがわれわれの50mほど先に
     姿を見せ、一時疲れを忘れさせてくれる。
      途中で千葉・Eさんが「皆さんにご迷惑をかけるといけないから、ここで下山する」と言う。「ここまで来れば
     苦しいのは最後のチョットだけだから行きましょう」、と励まされ(騙され?)、Eさんも気を取り直す。

      そこから、緩やかな登りの踏み分け跡をたどると、新産地に到着だ。すでに2名の先行者がいてズリを深く
     掘り下げている。ズリ派と坑道派に分かれて採集開始だ。

      私は雨に濡れずに済むという簡単な理由で坑道派だ。目指すは透明感のある「柱石」や「氷長石」だ。

          
                 透明な「柱石」                     「氷長石」双晶 

      一足先にズリ派の様子を見に戻ると、苦戦の様子だ。それでも、茨城・K弟が採集した「両錐松茸水晶」
     は素晴らしいものだった。

      ここで昼食だ。甲武信鉱山は「灰鉄輝石」の良晶が採れるので、その坑道に案内する。Ms.Oが「MH道」
     と名付けてくれた道なきルートを登る。露頭が見え、その下に坑道がいくつかある。
      坑道の中に入ると、”剣山”のように灰鉄輝石の結晶が林立している標本があるのだが、母岩が硬くて
     掻き採るのが難しい。O兄が、大きい塊を安全な坑道の外に持ち出して叩く。
      東京・Kさんが採集した方解石に包まれた灰鉄輝石は緑色を残していて、方解石を塩酸で溶かせば
     立派な標本になりそうだ。それを見た長野・Mさんが再び坑道にもどり、”カン”、”カン”と叩きだした。

      Eさんの様子を見ると、スッカリ高所に順応したようで、先ほどの弱音が嘘のように元気だ。やはり、山は
     元気を与えてくれる何かがあるようだ。

      ここから、急坂を登ればこの日最後の採集ポイントに到着だ。ここでは、「双晶」派と「光る石」派に分か
     れて採集開始だ。

      「双晶」の出そうな晶洞を探すと小さなものが多い。それでも何個か採集できEさんもその分配を受けたが、
     全員が手にするのは難しく、7月のフォローアップで採集した標本を夜のオークションに10個用意したのが
     役立つことになる。

      「光る石」派は、滋賀・O弟が持参したミネラライトの力を借りて、楽に採集できたようだ。Ms.Oはここで
     1.5センチの自形結晶を採集し、某ベテランに「なかなかの物だ」と言わしめている。

      坑道の外に出ると、絹糸を曳くような雨が降っている。天気予報通りだ。眼下には雲海が広がっている。
     まるで、大きな湖が出現したようだ。

       
                  眼下に広がる雲海
                    【撮影:O弟】

      暗くなると足元が悪く危険なので、3時20分過ぎに下山を開始する。安全第一で、鉱山が稼働中に
     鉱夫たちが利用した九十九(つづら)折れの鉱山道を下っていく。16時30分ごろ登山口に到着し、湯沼
     鉱泉に戻ったのは17時ごろだった。

3. 【湯沼鉱泉の夜は更けて】

    湯沼鉱泉に戻ると、全員が戻っていた。朝遅れていた東京・TRさんも姿を見せ、「お昼頃着いたら、社長に
   『お客さんを案内してくれ』、と言われてAグループに合流した」、という。
    AグループのMs.Tは、「ようやく5センチ超が採れました!!」、と喜んでいた。N夫人が、「数を一番採ったのは
   MHの奥さんでした」、と教えてくれた。

    Cグループの成果は聞き損ねていたが、驚きの事実が翌朝明らかになる。

    いつものように、宴会場の一隅が「オークション」、舞台が「玉手箱」の会場だ。続々と「オークション」と
   「玉手箱」の標本が集まり、担当者がテーブルの上に並べていく。今回参加できなかったO兄から託された
   オークション用標本をO弟が持参してくれた。
    Ms.Tの発案で、今回から標本にNoをつけてくれた。参加者もNo制になり、「No105をNo1Sさん1,000円で
   落札」という具合だ。

 (1) 宴会
      19時過ぎから宴会がスタートだ。宴会部長は、東京・Kさんだ。まずは兵庫・Nさんの音頭で「乾杯!!」。
     冷たいビールが今日の疲れを忘れさせてくれる。

          
                   宴会部長・Kさん               Nさんの音頭で乾杯!!

      しばし歓談の後、参加者の近況報告だ。久しぶりに参加の千葉・Aさんは「砂金採集に嵌まっていた」
     ようで、その成果の一部がオークションに出品され高値を呼ぶことになる。

       
             「砂金から原点回帰なるか」Aさん

      茨城・Nさんは、○○○坪の広い敷地に建てた自宅に「標本室」を造ったという本格派だ。

       
                「標本室」を造ったNさん

 (2) 「オークション」
      宴会を終え、「オークション」に移ったのは、8時過ぎだった。今回もオークショナーは、定評のある、
     兵庫・N夫人だ。ユーモア溢れる売り声に釣られて売り上げは順調に伸びる。

       
                     オークション

      IT化の波はミネラル・ウオッチングにまで及び、神奈川・THさんの手で標本名・産地・出品者・落札者・
     落金額がPCに入力されていく。この会がスタートした19年前に、黒板に手書きしていたころとは様変わりだ。

      148点が出品され、売上高は33,500円で、一人平均約1,600円参加費が安くなった計算だ。

      Tさんが入力してくれたEXCELデータを一覧表にしてみた。このミネラル・ウオッチングに参加される皆さん
     の鑑定眼は確かなようで、希少な標本は競る人も多く、市価に比べれば大幅に廉(やす)いものの、それ
     なりの高値がついた。

      一部の標本は、『採集禁止』になる前の採集品や『購入品』であることをご承知ください。
      というわけで、産地名には、旧い郡市町村名のものがあります。

No 標本名 産地 落札者 落札額 備   考
1 黄鉄鉱 佐山鉱山 兵庫・N夫妻 山梨・S 200  
2 閃亜鉛鉱 上地(わじ)鉱山 兵庫・N夫妻 山梨・S 200  
3 サーピエリ石 樺阪鉱山 兵庫・N夫妻 静岡・ST 200  
4 ぶどう石 古浦ヶ鼻(こうらがはな)島根県美保関町 兵庫・N夫妻 玉手箱へ
5 ルチル 徳島県高越 兵庫・N夫妻 滋賀・O弟 200  
6 ルチル 徳島県高越 兵庫・N夫妻 静岡・ST 200  
7 磁鉄鉱 釜石鉱山 兵庫・N夫妻 玉手箱へ
8 方解石 滋賀県甲賀郡石部町灰山 滋賀・N 山梨・S 100  
9 紫水晶 兵庫県朝来市佐嚢 滋賀・N 山梨・S 100  
10 テルル石 静岡県下田町河津鉱山 滋賀・N 滋賀・O弟 200  
11 藍銅鉱 三川鉱山 滋賀・N 玉手箱へ
12 藍銅鉱 三川鉱山 滋賀・N Ms.O 100
13 藍銅鉱 三川鉱山 滋賀・N 山梨・S 100
14 桜石 亀岡市湯ノ花 滋賀・N Ms.O 300
15 桜石 亀岡市湯ノ花 滋賀・N 山梨・S 400
16 桜石 亀岡市湯ノ花 滋賀・N 東京・TR 200
17 コランダム 岐阜県吉城郡河合村羽根谷 滋賀・N Ms.O 400
18 菱亜鉛鉱 滋賀県甲賀郡石部町灰山 滋賀・N 兵庫・N夫妻 100
19 ペクトライト 三重県鳥羽市白木 三重・O兄 神奈川・Ms.T 100
20 紅柱石 三重県亀山市加太北在家 三重・O兄 玉手箱へ
21 紅柱石 三重県亀山市加太北在家 三重・O兄 玉手箱へ
22 鉄ばん柘榴石 三重県亀山市加太北在家 三重・O兄 Ms.O 100
23 鉄ばん柘榴石 三重県亀山市加太北在家 三重・O兄 神奈川・Ms.T 100
24 透輝石 三重県鳥羽市菅島 三重・O兄 兵庫・N夫妻 100
25 輝安鉱 三重県紀北町海山区船津 三重・O兄 玉手箱へ
26 鋼玉 岩手県一関市大東町鳥海向前畑 三重・O兄 滋賀・O弟 100  
27 ベレロフォン化石 岐阜県根尾 愛知・KD 玉手箱へ
28 硫カドミウム鉱 滋賀県甲西市灰山 三重・O兄 玉手箱へ
29 桜石 京都府亀岡市神田野町湯の花 三重・O兄 静岡・ST 200  
30 ジルコン 岩手県下閉伊郡岩泉町上乙茂 三重・O兄 MH 100  
31 高温石英 大阪府豊能郡能勢町長谷 三重・O兄 山梨・S 100  
32 菫青石 群馬県タキガ沢 神奈川・Ms.T 東京・TR 500  
33 黄鉄鉱 群馬県御堂沢 神奈川・Ms.T 山梨・S 300  
34 方解石 大垣赤坂 愛知・KD 玉手箱へ
35 ウミユリ化石 大垣赤坂 愛知・KD 玉手箱へ
36 ウミユリ化石 大垣赤坂 愛知・KD 玉手箱へ
37 ペグマタイト 恵那蛭川 愛知・KD 茨城・N 300  
38 ペグマタイト 恵那蛭川 愛知・KD Ms.O 400
39 ペグマタイト 恵那蛭川 愛知・KD 静岡・ST 300  
40 ペグマタイト 恵那蛭川 愛知・KD 山梨・S 800  
41 菱マンガン鉱 稲倉石鉱山 愛知・KD 兵庫・N夫妻 100  
42 ベルチェ鉱 東栄町 愛知・KD 玉手箱へ
43 輝安鉱 中瀬鉱山 愛知・KD 神奈川・Ms.T 100  
44 コバルト華 大勝鉱山 愛知・KD 玉手箱へ
45 コバルト華 大勝鉱山 愛知・KD 静岡・ST 100  
46 コバルト華 大勝鉱山 愛知・KD 山梨・S 100  
47 玉髄 小松市 愛知・KD 山梨・S 100  
48 玉髄 小松市 愛知・KD 玉手箱へ
49 玉髄 小松市 愛知・KD 玉手箱へ
50 玉髄 倉木鉱山 愛知・KD 千葉・A 300  
51 玉髄 倉木鉱山 愛知・KD 玉手箱へ
52 輝水鉛鉱 平瀬鉱山 愛知・KD 茨城・N 200  
53 バラ輝石 田口鉱山 愛知・KD 玉手箱へ
54 四面銅鉱 河津鉱山 愛知・KD 玉手箱へ
55 四面銅鉱 河津鉱山 愛知・KD 兵庫・N夫妻 100  
56 四面銅鉱 河津鉱山 愛知・KD MH 100  
57 ジャンボ石 三ケ日砕石 愛知・KD MH 100  
58 ジャンボ石 三ケ日砕石 愛知・KD 兵庫・N夫妻 100  
59 ジャンボ石 三ケ日砕石 愛知・KD 滋賀・O弟 100  
60 辺見石 布賀鉱山 滋賀・O弟 MH 800  
61 島崎石 布賀鉱山 滋賀・O弟 神奈川・Ms.T 100  
62 島崎石 布賀鉱山 滋賀・O弟 兵庫・N夫妻 300  
63 ニホントフ石 布賀鉱山 滋賀・O弟 神奈川・Ms.T 100  
64 ニホントフ石 布賀鉱山 滋賀・O弟 兵庫・N夫妻 100  
65 デュモルチ石 栃木県那須塩原市百村 滋賀・O弟 静岡・ST 100  
66 デュモルチ石 栃木県那須塩原市百村 滋賀・O弟 山梨・S 100  
67 五水灰硼石 布賀鉱山 滋賀・O弟 兵庫・N夫妻 100  
68 五水灰硼石 布賀鉱山 滋賀・O弟 神奈川・Ms.T 100  
69 五水灰硼石 布賀鉱山 滋賀・O弟 MH 100  
70 五水灰硼石 布賀鉱山 滋賀・O弟 兵庫・N夫妻 100  
71 水晶 荒川鉱山 千葉・A 東京・K 500  
72 黄鉄鉱 荒川鉱山 千葉・A 山梨・S 100  
73 蛍石 蛍鉱山 千葉・A 愛知・KD 100  
74 自然金 茨城県太子町八溝川 千葉・A MH 2000  
75 自然金 茨城県太子町八溝川 千葉・A 茨城・N 2000  
76 方解石(カシパンうに化石) 千葉県印西市 千葉・A 兵庫・N夫妻 100  
77 方解石(カシパンうに化石) 千葉県印西市 千葉・A 山梨・S 100  
78 方解石(カシパンうに化石) 千葉県印西市 千葉・A MH 100  
79 方解石(カシパンうに化石) 千葉県印西市 千葉・A 静岡・ST 100  
80 自然金 神奈川県山北町河内川 神奈川・Ms.O 神奈川・Ms.T 700  
81 自然金 河津菖蒲沢 神奈川・Ms.O 玉手箱へ
82 自然金 河津菖蒲沢 神奈川・Ms.O 玉手箱へ
83 自然金 河津菖蒲沢 神奈川・Ms.O 玉手箱へ
84 自然金 河津菖蒲沢 神奈川・Ms.O 山梨・S 100  
85 水晶 長野県川上村小川山 東京・T MH 100  
86 水晶 長野県川上村小川山 東京・T 東京・TR 100  
87 水晶 長野県川上村小川山 東京・T 滋賀・O弟 300  
88 水晶 長野県川上村小川山 東京・T 茨城・N 300  
89 水晶 長野県川上村小川山 東京・T 静岡・ST 100  
90 水晶 長野県川上村小川山 東京・T 東京・K 200  
91 水晶 長野県川上村小川山 東京・T 神奈川・Ms.T 100  
92 水晶 長野県川上村小川山 東京・T MH 100  
93 水晶 長野県川上村小川山 東京・T MH 100  
94 水晶 長野県川上村小川山 東京・T 茨城・N 1000  
95 茂倉鉱山セット 茂倉沢鉱山 MH 静岡・ST 600  
96 鈴木石 茂倉沢鉱山 MH 滋賀・N 200  
97 ルビー(コランダム) 岐阜県河合村羽根谷 MH 兵庫・N夫妻 500  
98 やきもち石 長野県小県郡武石村 MH 玉手箱へ
99 やきもち石 長野県小県郡武石村 MH 玉手箱へ
100 やきもち石 長野県小県郡武石村 MH 玉手箱へ
101 ルビーシルバー 西澤金山 MH 滋賀・N 100  
102 ルビーシルバー 西澤金山 MH 滋賀・N 100  
103 ルビーシルバー 西澤金山 MH 愛知・KD 100  
104 ルビーシルバー 西澤金山 MH 愛知・KD 100  
105 洋紅石 黄金澤金山 MH 玉手箱へ
106 洋紅石 黄金澤金山 MH 玉手箱へ
107 車骨鉱 黄金澤金山 MH 愛知・KD 100  
108 珪華 アイスランド MH 兵庫・N夫妻 100  
109 珪華 アイスランド MH 兵庫・N夫妻 100  
110 日本式双晶 甲武信鉱山 茨城・K兄弟/MH 千葉・E 100  
111 日本式双晶 甲武信鉱山 茨城・K兄弟/MH 玉手箱へ
112 日本式双晶 甲武信鉱山 茨城・K兄弟/MH 玉手箱へ
113 日本式双晶 甲武信鉱山 茨城・K兄弟/MH 千葉・E 200  
114 日本式双晶 甲武信鉱山 茨城・K兄弟/MH 玉手箱へ
115 日本式双晶 甲武信鉱山 茨城・K兄弟/MH 静岡・ST 700  
116 日本式双晶 甲武信鉱山 茨城・K兄弟/MH 東京・T 300  
117 日本式双晶 甲武信鉱山 茨城・K兄弟/MH 東京・T 100  
118 日本式双晶 甲武信鉱山 茨城・K兄弟/MH Ms.O 100 100
119 日本式双晶 甲武信鉱山 茨城・K兄弟/MH 愛知・KD 1000  
120 日本式双晶 長野県北相木村御座山 MH 静岡・ST 300  
121 日本式双晶 長野県北相木村御座山 MH Ms.O 700 700
122 関東と周辺の鉱物 書籍 MH 千葉・A 2500  
123 馬油スキンクリーム   神奈川・Ms.O MH 1500  
124 馬油スキンクリーム   神奈川・Ms.O 兵庫・N夫妻 1500  
125 馬油スキンクリーム   神奈川・Ms.O 神奈川・Ms.T 1500  
126 写真(小)   滋賀・O弟 滋賀・N 100  
127 写真(小)   滋賀・O弟 茨城・N 100  
128 写真(小)   滋賀・O弟 東京・K 100  
129 写真(小)   滋賀・O弟 山梨・S 100  
130 写真(小)   滋賀・O弟 静岡・ST 100  
131 写真(小)   滋賀・O弟 MH 100  
132 写真(小)   滋賀・O弟 MH 100  
133 写真(小)   滋賀・O弟 MH 100  
134 写真(小)   滋賀・O弟 MH 100  
135 写真(小)   滋賀・O弟 MH 100  
136 写真2(小)   滋賀・O弟 滋賀・N 100  
137 写真2(小)   滋賀・O弟 静岡・ST 100  
138 写真2(小)   滋賀・O弟 MH 100  
139 写真2(小)   滋賀・O弟 MH 100  
140 写真2(小)   滋賀・O弟 MH 100  
141 写真2(小)   滋賀・O弟 MH 100  
142 写真2(小)   滋賀・O弟 MH 100  
143 写真2(小)   滋賀・O弟 MH 100  
144 写真2(小)   滋賀・O弟 MH 100  
145 写真2(小)   滋賀・O弟 MH 100  
146 写真2(小)   滋賀・O弟 MH 100  
147 写真(大)   滋賀・O弟 兵庫・N夫妻 300  
148 写真(大)   滋賀・O弟 MH 300  
       合         計 33,500  

     一番の人気は、千葉・Aさんが出品した「茨城県大子町の砂金」で、それでも2,000円という驚くべき安さ
    で落札された。
     鉱物同志会が創立30周年を記念して発行した写真集「関東と周辺の鉱物」を欲しい人が多いと聞いて
    いたので、予備を1冊提供した。
     Ms.Tいわく、「プレミアムは付くかもしれないがミネラル・マーケットあたりで手に入るだろうと高(たか)を
    くくっていたら、どこにも売っていない!!」。発行数1,000部弱で再版の計画はないので、『稀覯本』の
    仲間入りで、入手された方は幸運です。

     一方、驚くべき珍現象は、黄金澤鉱山の「洋紅石」を欲しい人がいなくて「玉手箱」行きになったことや
    同じ産地の「車骨鉱」が100円だったことだ。この標本を両方持っている人はベテランでも少ないはずだ。
     O兄がいれば、この10倍は出しただろう。

 (3) 「標本玉手箱」
      故益富寿之助博士が始められたと同じように、参加者が入手した重品を持ち寄って、欲しい人に無料
     で配布する「標本玉手箱」を今回も開催した。
      上に述べたように、「オークション」から流れた「良品」も多数混じっていたことや、好きなものを好きなだけ
     採ってもらうことにしたので、”売れ残り”は少なかった。

 (4) 「大人の時間」
      時計は22時を回っていたが恒例の”大人の時間”を開催した。参加者が持ち寄った地元の銘酒を酌み交わし
     ながら「老老介護」から「鉱物談義」に花を咲かせた。

      気が付けば23時30分を過ぎていたので、お開きにした。

4. 【第2日目】

 (1) 2日目のスタートだ!!
      2日目、朝6時過ぎに起きると、雨が勢いよく降っている。今回の目玉の産地に行くのには、川を渡らな
     ければならないのだが、振り続いた雨で危険だろう。さて、どうしたものか。

      身繕いをしてストーブのある事務所に行くと行くと皆さん集まっている。皆さん、気になるのは台風情報
     だ。予報よりも早く本州南岸をかすめるようで、強い雨もそのせいだ。

      ここで、前日Cグループだった静岡・STさんが「鑑定して欲しい」、とおもむろに採集品を取り出した。遠目
     にも「双晶」だとわかる大きさだ。近くに居合わせたKDさんが、「エステル式双晶だ」、と鑑定してくれた。
      手にもたせてもらうと、両翼10センチは十分ある立派なエステレル式(正式名 ライヘンシュタイン−グリー
     ゼンタール式)双晶だ。

      「腹が減っては何とやら」なので、7時過ぎに全員そろって朝食だ。

      皆さんが食事している間に、PCに宿泊料金を入力すると、個人・グループ別の参加費が一発で出る。
     会計・Tさん夫妻が集金してくれ、1円の違いもなく、”御名算”だ。次回への繰越金2,350円は私が預か
     る。

       
                  会計・Tさん

       N夫妻は「台風が近いし、月曜日に重要な用事があるので朝食を食べたら帰る」という。この日予定の
      産地を訪れるのは危険と判断し、『自由行動』にさせていただいた。こんなことは、この会が始まって初め
      てだ。
       この日、名古屋の鉱物同好会の重鎮と愛知・Sさんが合流するが、すでにこちらに向かっているという
      ので、その方々は私が川上村の安全な産地を案内させていただくことにした。

 (2) 解散前のセレモニー
      午前8時に玄関口に集合する。ここなら20人余りが集まると多少窮屈だが雨がかからないからだ。出発
     前に湯沼鉱泉の前で、社長、お姐さんを交えて記念写真を撮る。

       
                社長を囲んで記念写真
                    【撮影:O弟】

      皆さんとは、ここでお別れだ。

5. おわりに

 5.1 『 安全第一 』
     予定した産地に行かずに「自由行動」にしたのは、この会が始まって初めてだ。最近、山で遭難、あるいは
    行方不明になり救助された人は60歳、70歳代が多い。この会の参加者の半数以上が60歳以上だから、
    『安全第一』を考えての苦渋の決断だった。

     台風襲来で行楽地に出かける人が少なかったせいか、高速道路も目立った渋滞がなく、遠方から参加
    された方々も明るい内に無事帰宅できたと、メールをいただいた。

6. 参考文献

 1) 八木 貞助:信濃鉱物誌,古今書院,大正12年
 2) 藤本 治義:南佐久郡地質誌,社団法人 南佐久教育会,昭和33年
 3) 長島 乙吉、弘三:日本希元素鉱物,長島乙吉先生祝賀記念事業会,昭和35年
 4) 山田 滋夫:日本の鉱物産地総覧,つゆねこ企画,2017年
 5) 鉱物同志会編:水晶 30号,同会,2017年
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