いつものように、宴会場の一隅が「オークション」、舞台が「玉手箱」の会場だ。続々と「オークシ
ョン」と「玉手箱」の標本が集まり、担当者がテーブルの上に並べていく。
まだ浴槽が1つしかないので宴会までの間に、男性→女性の順で交代で入浴する。
(1) 宴会
女性陣が風呂から上ると宴会だ。宴会部長役も板についた東京・Kさんの司会で夜の部が
スタートした。まずは兵庫・Nさんの音頭で「乾杯!!」。
冷たいビールが今日の疲れを忘れさせてくれる。しばし歓談の後、参加者の近況報告だ。こ
の会が久しぶりのミネラル・ウオッチングになる人も少なくない。
大阪・Tさんは、この4月から家族を関東に残しての単身赴任生活が始まったが、関西地区に
多くの石友がいるのは心強いようだ。( 参加者の1/3が関西地区だ )
私の番になり、今回は『湯沼鉱泉雪害復興支援』ミネラル・ウオッチングとして、オークション
の売上金を湯沼鉱泉社長に寄付することと、それに恥ずかしくない売り上げ目標金額を皆さんに
お伝えし、協力をお願いした。
(2) 「オークション」
宴会を終え、「オークション」に移ったのは、8時半近かった。孫の誕生などで前回参加できな
かった兵庫・Nさんの奥さんが1年ぶりのオークショナーだ。ユーモア溢れる売り声に釣られて
売り上げは順調に伸びる。(PCでリアルタイムで売り上げが確認できる優れものだ)
IT化の波はミネラル・ウオッチングにまで及び、神奈川・Ms.Tさんの手で標本名・産地・出品
者・落札者・落札金額がPCに入力されていく。この会がスタートした15年前に、黒板に手書き
した時代とは様変わりだ。
120点あまりの標本がセリ落され、売上金は52,800円と過去最高並で、売り上げ目標もクリア
した。今回参加しなかったが、数種類の『新鉱物』を含む、すばらしいオークション用標本多数
を参加者に託してくれた三重・O兄に感謝だ。
Ms.Tさんが入力してくれたEXCELデータを一覧表にしてみた。このミネラル・ウオッチングに
参加される皆さんの鑑定眼は確かなようで、希少な標本は競る人も多く、市価に比べれば大
幅に廉(やす)いものの、それなりの高値がついた。
一部の標本は、『採集禁止』になる前の採集品や『購入品』であることをご承知ください。
No | 標本名 | 産地 | 出品者 | 落札値 | 落札者 | 備 考 | 1 | 藍銅鉱 | 日吉鉱山 | 奈良・Aさん | 200 | 東京・Hさん | 2 | 蛍石 | 大塔鉱山 | 奈良・Aさん | 1,300 | MH | 3 | クサビ石 | 神岡町 | 奈良・Aさん | 100 | 東京・Mさん | 4 | スズ石 | 行者山 | 奈良・Aさん | 1,500 | 大阪・Tさん | 5 | 珪灰鉄鉱 | 神岡鉱山 | 奈良・Aさん | 100 | 長野・Mさん | 6 | 水晶 | 往古川 | 奈良・Aさん | 100 | 神奈川・Tさん | 7 | 珪灰鉄鉱 | 神岡鉱山 | 奈良・Aさん | 600 | MH | 8 | 水晶 | 小川山 | 東京・Hさん | 400 | MHの奥さん | 売り上げ寄与のため | 9 | 月長石 | 人喰谷 | 奈良・Aさん | 500 | 東京・Kさん | 10 | 珪灰鉄鉱 | 竜王第二/中国赤峰 | MH | 2,100 | 兵庫・N夫妻 | セット | 11 | 水晶 | 竜王第ニ | 東京・Hさん | 500 | 兵庫・N夫妻 | 12 | 鈴木石 | 茂倉沢鉱山 | MH | 200 | 東京・Kさん | 13 | 鈴木石 | 茂倉沢鉱山 | MH | 200 | 長野・Mさん | 14 | 鈴木石 | 茂倉沢鉱山 | MH | 300 | 東京・Kさん | 15 | 鈴木石 | 茂倉沢鉱山 | MH | 300 | 兵庫・N夫妻 | 16 | 鈴木石 | 茂倉沢鉱山 | MH | 300 | 東京・Mさん | 17 | 水晶 | 竜王第ニ | 千葉・Eさん | 200 | 長野・Mさん | 18 | 水晶 | 竜王第ニ | 東京・Hさん | 100 | 奈良・Uさん | 19 | 水晶 | 竜王第ニ | 千葉・Eさん | 100 | 兵庫・N夫妻 | 20 | 苗木石 | 黒平 | MH | 1,500 | 長野・Mさん | 21 | マンバン柘榴石 | 和田峠 | MH | 200 | 奈良・Yさん | 母岩付き | 22 | マンバン柘榴石 | 和田峠 | MH | 200 | 兵庫・N夫妻 | 母岩付き | 23 | マンバン柘榴石 | 和田峠 | MH | 200 | 東京・Hさん | 母岩付き | 24 | マンバン柘榴石 | 和田峠 | MH | 1,300 | 東京・Hさん | 母岩付き | 25 | 黒曜石アクセサリー | 和田峠 | MH | 1,000 | 兵庫・N夫妻 | 26 | ルビーシルバー | 西沢金山 | MH | 300 | 兵庫・N夫妻 | 27 | ルビーシルバー | 西沢金山 | MH | 400 | 大阪・Tさん | 28 | 黄粉銀鉱 | 西沢金山 | MH | 1,000 | 大阪・Tさん | 29 | 日本式双晶 | 金鶏金山 | MH | 100 | 長野・Mさん | 30 | ガドリン石 | 竹日向 | MH | 300 | 大阪・Oさん | 31 | ガドリン石 | 竹日向 | MH | 700 | 長野・Mさん | この日の採集品 | 32 | ガドリン石 | 竹日向 | MH | 300 | 兵庫・N夫妻 | この日の採集品 | 33 | 水晶 | 長野県 | MH | 600 | 千葉・Eさん | 翌日の保険 | 34 | 水晶 | 長野県 | MH | 200 | 東京・Hさん | 翌日の保険 | 35 | 水晶 | 長野県 | MH | 200 | 大阪・Tさん | 翌日の保険 | 36 | 水晶 | 長野県 | MH | 200 | 神奈川・Tさん | 翌日の保険 | 37 | 水晶 | 長野県 | MH | 200 | 埼玉・Tさん | 翌日の保険 | 38 | 水晶 | 小川山 | MH | 500 | 千葉・Eさん | 39 | 水晶 | 小川山 | MH | 500 | 奈良・Uさん | 40 | 日本式双晶 | 甲武信鉱山 | MH | 1,000 | 千葉・Aさん | 41 | 自然金 | 甲武信鉱山 | MH | 300 | 千葉・Aさん | 42 | 自然金 | 甲武信鉱山 | MH | 300 | 大阪・Tさん | 43 | 自然金 | 甲武信鉱山 | MH | 300 | 兵庫・N夫妻 | 44 | ストロンチア斜方ホアキン石 | 金山谷 | MH | 400 | 兵庫・N夫妻 | 45 | ストロンチア斜方ホアキン石 | 金山谷 | MH | 100 | 東京・Hさん | 46 | 水鉛鉛鉱 | 銀山平 | MH | 100 | 東京・Mさん | 47 | 水鉛鉛鉱 | 銀山平 | MH | 100 | 兵庫・N夫妻 | 48 | 水鉛鉛鉱 | 銀山平 | MH | 100 | 神奈川・Tさん | 49 | 藍銅鉱 | 小来川鉱山 | MH | 300 | 東京・Mさん | 50 | ホセ鉱A | 唐沢鉱山 | MH | 400 | 大阪・Oさん | 51 | 水晶 | 御座山 | MH | 300 | 奈良・Uさん | 52 | 水晶原石と研磨品 | 西股沢 | 神奈川・Tさん | 2,100 | MH | 53 | バラ輝石 | 茂l倉沢鉱山 | 東京・Mさん | 100 | 東京・Kさん | 54 | 水晶/蛍石 | 蛍鉱山 | 埼玉・Tさん | 300 | 千葉・Aさん | 55 | 水晶 | 鬼ヶ城 | 埼玉・Tさん | 100 | 千葉・Aさん | 56 | 水晶/蛍石 | 蛍鉱山 | 茨城・Kさん | 500 | 東京・Mさん | 57 | リシア電気石 | 妙見山 | 埼玉・Tさん | 100 | 奈良・Yさん | 58 | 水晶 | 玉山金山 | 茨城・Kさん | 100 | 長野・Mさん | 59 | 紫水晶 | 卯根倉鉱山 | 茨城・Kさん | 500 | 東京・Kさん | 60 | 褐簾石 | 竹日向 | 茨城・K兄 | 1,600 | MH | この日の採集品 | 61 | ベスブ石 | 石灰沢 | 東京・Mさん | 100 | 東京・Hさん | 62 | ベスブ石 | 石灰沢 | 東京・Mさん | 100 | 奈良・Yさん | 63 | ベスブ石 | 石灰沢 | 東京・Mさん | 100 | 神奈川・Tさん | 64 | 灰バン石榴石/ベスブ石 | 石灰沢 | 東京・Mさん | 100 | 東京・Hさん | 65 | 灰バン石榴石/ベスブ石 | 石灰沢 | 東京・Mさん | 100 | 東京・Hさん | 66 | 黄鉄鉱 | 中之条町 | 長野・Mさん | 200 | 東京・Kさん | 67 | 鉄電気石 | 都路 | 埼玉・Tさん | 600 | 長野・Mさん | 68 | 霰石 | 児玉郡 | 東京・Mさん | 100 | MH | 69 | 霰石 | 児玉郡 | 東京・Mさん | 100 | 兵庫・N夫妻 | 70 | 霰石 | 児玉郡 | 東京・Mさん | 100 | 長野・Mさん | 71 | 水晶 | 麻績 | 埼玉・Tさん | 100 | MH | 変わった晶癖 | 72 | 砂金 | 大子町 | 千葉・Aさん | 4,000 | MH | 73 | 砂金 | 大子町 | 千葉・Aさん | 2,500 | 兵庫・N夫妻 | 74 | 蛍石 | 平岩鉱山 | 埼玉・Tさん | 100 | 大阪・Tさん | 75 | 柘榴石 | 秩父後山 | 東京・Mさん | 600 | 東京・Hさん | 76 | 褐簾石 | 大菩薩峠 | 長野・Mさん | 300 | 兵庫・N夫妻 | 77 | ズニ石 | 余地鉱山 | 長野・Mさん | 100 | 東京・Mさん | 78 | レインボーシデライト | 児玉郡 | 東京・Mさん | 100 | 長野・Mさん | 79 | レインボーシデライト | 児玉郡 | 東京・Mさん | 100 | MH | 80 | 霰石 | 橋掛沢 | 東京・Mさん | 100 | 兵庫・N夫妻 | 81 | 苦灰石 | 児玉郡 | 東京・Mさん | 100 | 兵庫・N夫妻 | 82 | 斧石 | 橋掛沢 | 東京・Mさん | 100 | MH | 83 | スカルンセット | 橋掛沢 | 東京・Mさん | 300 | 東京・Kさん | 84 | スピネル | 石灰沢 | 東京・Mさん | 500 | 奈良・Yさん | 85 | 磐城鉱 | 御斎所鉱山 | 三重・Oさん | 500 | 兵庫・N夫妻 | 86 | 錐輝石 | 御斎所鉱山 | 三重・Oさん | 200 | 東京・Mさん | 87 | 正長石 | 川浦鉱山 | 三重・Oさん | 100 | MH | 88 | 正長石 | 川浦鉱山 | 三重・Oさん | 100 | 長野・Mさん | 89 | 石黄 | 宇曽利山 | 三重・Oさん | 100 | 東京・Mさん | 90 | レインボー菱鉄鉱 | 亀山市北在家 | 三重・Oさん | 100 | 兵庫・N夫妻 | 91 | レインボー菱鉄鉱 | 亀山市北在家 | 三重・Oさん | 100 | MH | 92 | 珪線石 | 白山鉱山 | 三重・Oさん | 3,000 | MH | 93 | 珪線石 | 白山鉱山 | 三重・Oさん | 100 | 長野・Mさん | 94 | 珪孔雀石 | 川浦鉱山 | 三重・Oさん | 400 | 千葉・Aさん | 95 | 珪孔雀石 | 川浦鉱山 | 三重・Oさん | 400 | 兵庫・N夫妻 | 96 | 桃簾石 | 入軽井沢 | 長野・Mさん | 100 | 東京・Kさん | 97 | キューバ鉱 | 三原鉱山 | 三重・Oさん | 500 | MH | 98 | 石膏 | 安積石膏鉱山 | 三重・Oさん | 100 | 東京・Hさん | 99 | 石膏 | 安積石膏鉱山 | 三重・Oさん | 200 | 茨城・Kさん | 100 | 鉄バン柘榴石 | 利賀村 | 長野・Mさん | 100 | 奈良・Yさん | 101 | 正珪岩 | 人喰谷 | 長野・Mさん | 100 | MH | 102 | 鉄電気石 | 川辺 | 三重・Oさん | 100 | 茨城・Kさん | 103 | 南部石 | 御斎所鉱山 | 三重・Oさん | 600 | 東京・Mさん | 104 | ギブス石 | 玉城町原 | 三重・Oさん | 500 | 兵庫・N夫妻 | 105 | カミントン閃石 | 御斎所鉱山 | 三重・Oさん | 600 | 長野・Mさん | 106 | レインボーガーネット | 天川村川迫 | 三重・Oさん | 1,500 | 東京・Mさん | 107 | レインボーガーネット | 天川村川迫 | 三重・Oさん | 700 | 兵庫・N夫妻 | 108 | レインボーガーネット | 天川村川迫 | 三重・Oさん | 600 | 東京・Hさん | 109 | 砂金 | 千曲川 | MH | 1,000 | 千葉・Aさん | 110 | 水晶鉱山絵葉書 | 黒平/竹森 | MH | 100 | 長野・Mさん | 111 | 水晶鉱山絵葉書 | 黒平/竹森 | MH | 100 | 兵庫・N夫妻 | 112 | 水晶鉱山絵葉書 | 黒平/竹森 | MH | 100 | 千葉・Aさん | 113 | 写真 | 2013年7月MW | 滋賀・Oさん | 200 | 長野・Mさん | 114 | 写真 | 2013年7月MW | 滋賀・Oさん | 200 | 東京・Kさん | 115 | クリアフォルダ | 元素表 | MH | 100 | 東京・Mさん | 116 | クリアフォルダ | 元素表 | MH | 300 | 兵庫・N夫妻 | 117 | 電動歯ブラシ | 電池つき | 滋賀・Oさん | 200 | 奈良・Yさん | 標本クリーニングにも使える? | 118 | 写真大 | 2013年11月MW | 滋賀・Oさん | 300 | 千葉・Aさん | 119 | 写真大 | 2013年11月MW | 滋賀・Oさん | 300 | 東京・Mさん | 120 | 写真大 | 2013年11月MW | 滋賀・Oさん | 100 | 神奈川・Tさん | 121 | 写真大 | 2013年11月MW | 滋賀・Oさん | 300 | MH | 合計 | 52,800 |
1点あたりの平均単価は436円で、従来の1.5倍だ。これは、参加者が『湯沼鉱泉雪害復興
支援』の趣旨に賛同していただいたのと出品の質がアップしているのが相俟(あいま)っている
と分析した。
(3) 「標本玉手箱」
故益富寿之助博士が始められたと同じように、参加者が入手した重品を持ち寄って、欲しい
人に無料で配布する「標本玉手箱」を今回も開催した。担当は、若手の東京・Hさんだ。
「標本玉手箱」には、この日奈良・Aさん一行が採集した「ほやほや標本」や「西沢金山のル
ビーシルバー」なども並び、小学生→女性→男性の順で好きなだけ取ってもらい、例年になく
”売れ残り”が少なかった。
(4) 「大人の時間」
時計は10時半を回り、前夜あるいは早朝から長距離運転してきた人の中には、夢路をたどる
人も出始めたので、公式な”大人の時間”は開催しなかった。それでも、石(酒、それとも話?)
好きなメンバーが集まり、不参加だった愛知・Hさんが送ってくれた大吟醸や、大阪・Tさんが
持参してくれた灘の大吟醸を飲みながら石談義に熱が入り、気がつくと1時近くで、あわてて
布団にもぐり込んだ。
(2) 「水晶」新産地
「長野県の新産地と古典的産地を訪ねて」で、最初に訪れたのは、2013年秋に発見された
水晶の新産地だ。湯沼鉱泉で2、3度会ったことがある名古屋・Tさんと5月に東京飯田橋で開
催された『ミネラル・マーケット』で会ったとき、「あの産地(これだけで通じる)はだいぶ荒れて
しまったようですよ」、と聞いていたので、数日前に下見に訪れた。
確かにすさまじい荒れようだ。小さな子供連れの先客がいて、何度か来ている風だった。何
箇所かで試し掘りし、何とか採集できるだろうと読んだが、あと数日の間に大挙して押し寄せ
られれば”絶産”間違いなしだった。
そんな最悪の事態を案じて、「オークション」と「玉手箱」にこの産地の水晶を提供しておいた
のだった。
数日前に下見に訪れて確認しておいた、まだ手付かずのポイントが無事に残されており、そ
の周辺に皆さんを案内した。
このころになると、雨は上がったが、ドロドロのズリには苦戦させられたようだ。それでも透明
な良晶を手にされ、皆さん満足そうだ。
Ms.Tさんも最後の最後にすばらしい逸品を手にして喜んだのもつかの間、滑って手を突いた
拍子に手のひらを打ちつけたらしい。見せてもらうと腫れ上っている。滋賀・Oさんが湿布など
の応急手当をしてくれ、本人も痛みは和らいだ、というのでミネラル・ウオッチングは続行する
ことにした。
(3) 「古典的」産地
次に訪れたのは、古い鉱山跡で、鮮緑色の「灰クロム柘榴石」がお目当てだ。ここでも、小学
生のM君がすばらしい標本を手にした。兵庫・Nさんの奥さんは早々と何個か見つけ、周りの人
に配る余裕だ。このオバハン(爺さんのMHには言われたくない!!)は、ヒスイなど緑系には
メチャ強いのを改めて思い知った。
この産地の近くには、「乙女の滝」という観光スポットがあるらしいのだが、一度も訪れたこと
がない。戦線を離脱したMs.Tさんと妻が訪れ写真を撮ってきた。これを見ると、なかなかの景
色で、訪れてみる価値がありそうだ。
(4) また会う日まで
苦戦しながらも、全員が何個か採集できたようなので、引き上げることにした。この日も、ス
イカを食べ、再会を誓い皆さんとお別れした。
ただ、15年目を迎え、参加者の半数は還暦を過ぎ、関西組にとって土日で片道500kmも
の運転とミネラル・ウオッチングが”シンドく”なり、アクシデントの危険性が高まってくるのも事
実だ。
今回、産地横付けの場所を選んでコースに入れたのも、ミネラル・ウオッチングで歩く負担を
出来るだけ減らそうという配慮からだ。
訪れる産地を関西から近い場所にする、という解決策もあるのだが、長野県川上村の湯沼
鉱泉に宿泊するという前提があるので問題解決は単純ではない。
いずれにしても、何らかの解決策を、と思うのだが・・・・・・。次回の「大人の時間」のテーマの
一つにしたいので、いろいろなアイディアをご教示願います。
5.2 『 梅干づくり 』
「月遅れGWミネラル・ウオッチング」の時期がちょうどわが家の『 梅干づくり 』の時期だ。昨年
(2013年)は、暖かい冬だったせいか、ミネラル・ウオッチング2日目の6月16日にはすでに黄色
く色づき、柔らかくなっていて、硬いのが好きな人から不評だった。粒は小さいが量は、50キロも
あり、5キロ、10キロと近所に配ったほどだった。
2014年は冬が寒かったせいでミネラル・ウオッチングの翌日の23日になっても日当たりの良い
箇所だけホンノリ赤く色づいただけで、全体に実は硬かったがもぎ取ることにした。昨年よりも
一週間以上梅の生育が遅れていることになる。
正月に枝を切り詰めたため、数こそ少なかったが実は大きく、16キロほど(大ダル一杯分)あっ
た。
わが家の『 梅干づくり 』には何回かの失敗を踏まえ、次のようなこだわりがあり、それを
守っている。
1) ひとつひとつ手でもぐ。
棒で枝をたたいて落して拾い集めると時間は短縮できるのだが、棒や地面に当たって
キズがついてしまうのが嫌だ。
2) ひとつひとつ”ヘタ”や”樹液”をとる。
青い梅をもぐので、”ヘタ”がついているので、これを「焼き鳥の串」を使って丁寧に取
り除く。
梅の実の虫食い穴や枝とこすれた部分に透明な液が固まっているので、これもきれ
いに取り除く。
3) ”あく”抜き。
水に半日〜1日つけて”あく”をだす。
4) 塩梅(あんばい)
塩の量は、塩梅(あんばい)というくらい重要だ。教科書には重量比で梅:塩=5:1
つまり、梅の重量の20%と書いてある。これだと、わが家の味としては塩味が強すぎ
る。減塩ということで、以前10%にしてみたことがあるが、梅雨時のこと、”カビ”が生え、
焼酎で殺菌するなどしたがロクなものにはならなかった。
15±1%が塩梅良いという結論だ。
5) 紫蘇(シソ)で色づけ
塩漬けにして10日もすると梅酢が上ってくる。このころ紫蘇の葉を買ってきて、塩で
揉(も)んで絞って、樽の中の梅酢に漬けると一瞬にして”鮮紅色”に変化する。この
化学変化は見事だ。
6) 土用に梅干し
梅酢につけたままでは、「梅漬け」だ。梅雨が上った土用のころ、梅を竹ざるに並べ
昼間は太陽光にあて、夜は軒先に取り込んで、「3日3晩」干すのだ。こうして出来たの
が本当の「梅干し」だ。
千葉の孫娘は梅干が好きで、夏休みに来ると朝早く起きて、私と一緒にお茶を飲み
ながら梅干を食べるのを楽しみにしている。