@初参加の東京・Kさん、千葉・Hさんが”ビギナーズ・ラック”で、定連の愛知・Hさんは
”念願の”松茸水晶良品
A木曽福島・Iさんが松茸ズリで「Y字型日本式双晶」
B別行動だった兵庫・Nさんが、松茸ズリで灰鉄柘榴石の美晶
さらに奥さんが、松茸ズリで「軍配型日本式双晶」とベスブ露頭で1.5cmのベスブ石美晶
C奈良・Aさんが、トイレ休憩で”緑水晶露頭”を発見し、全員その余慶に与る。
D極め付きは、Aさんの息子・T君が川端下で60cm(12kg)の巨大水晶採集
”松茸水晶”を探しに、初参加の千葉・Fさんは残念ながら松茸水晶を採集できませんでしたが
『今回の採集結果に満足しています』、と言っていただき、”ホッ”としています。
Kさんのお嬢さん・Fちゃん(小3)、Hちゃん(小1)も川端下まで踏破し、最年少記録を
樹立し、全員無事17時前に下山した。
今回参加できなかった皆さんとも、次回の鉱物採集会でご一緒できるのを、楽しみにしています。
(2004年7月採集)
(2)いきなりの登りはキツイ
1列になって、登りはじめるが、最初の急坂が苦しい。余りの苦しさにか最年少・Hちゃんが
泣き出すほど。しばらく休憩のあと、Hちゃんを先頭に再び登りはじめる。
最初の坂を登りきると、身体もやや順応し、Hちゃんも元気を取り戻し、”ホッ”とする。
(3)磁鉄鉱坑道
角閃石のズリを過ぎ、急坂を登ると、アチコチに、方解石や灰鉄輝石を伴った磁鉄鉱が落ちて
いるのが眼に入り、初参加組の千葉・Fさんはそれらを拾って、感激の面持ち。坑道前で
小学生のFちゃんとHちゃんに、持参した「糸付き磁石」が磁鉄鉱に吸い付くのを体験してもらい
”理科の出前授業”
(これで、理数系が好きな子どもが増え、日本の製造業が強さを取り戻せれば、日本国ひいては
私の老後も安心との深謀遠慮なのです。)
(4)ピカピカのベスブ石産地
急な坂、3ステップの仕上げが、ピカピカのベスブ石の産地である。今朝までの雨に洗われ
遠くからでも”キラキラ”輝く母岩付きや分離結晶が見つけられる絶好の採集日和。
短い時間で、ピカピカのベスブ石を全員が採集した。
【後日談】
遅れてきた兵庫・Nさん夫妻は、「柱石」露頭から戻る途中、偶然ベスブ石のズリの真上に
あるベスブ露頭に行き着いた。最近、訪れる人もなかったのか、奥さんの”眼力”なのか
1.5cmを超えるピカピカの単晶を採集し、帰りに合流した時、全員拝観させていただいた。
(5)松茸水晶ズリの日本式双晶
松茸水晶のズリに到着するや、2004年GWの採集会で松茸水晶が多産した周辺に全員が
集まった。
間もなく、私の右下でズリを掘っていた初参加のKさんが、「こんなのがあった」と
差し出したのは、4cmを超える立派なもの。やがて、さらに下流にいた初参加の千葉・Hさんが
「ありました!!」、と同等サイズのものを高々と掲げる。
今回も、初めての人が良品を採集する”Biginer's Luck”が存在しました。
いつも密かに良品を採集する愛知・Hさんも、両錐松茸を採集し、『ここも卒業』宣言
一方、この産地は相性が悪いと言っていた奈良・Aさん、あちこち掘ってもダメで最後に
ズリの表面採集で、小さいながら両錐松茸を採集したが、未だ満足していない模様。
木曽福島・Iさんが採集品を口に入れたのが間接視野に入った。何か良いものを見つけたに
違いない、と思っていると、「これは日本式双晶ですか?」と見せてくれた。
紛れもない!!。平板しかも緑閃石入りY字型日本式双晶である。
千葉・Hさんは、しばらく松茸ズリに残るとの事なので、兵庫・Nさん夫妻が来たら、掘る
べきマル秘の場所を託けて、松茸ズリを後にした。
【後日談】
採集会の後、兵庫・Nさん夫妻と「湯沼鉱泉」に1泊した。夕食前に、Nさん夫妻に
見せていただいた採集品の中に松茸ズリで採集した「平板水晶」があった。大きさは1cm
足らずだが、「縫合線」があり、「軍配型」の一部である。
今回、松茸ズリで2例の日本式双晶が発見されたことになる。湯沼鉱泉の社長によれば
2つだけ、と言う事はないはずで、もっとあるだろうとの事。また、夢が膨らみます。
甲武信は、奥が深い、と一同唸り、12時も過ぎたので、ここで昼食となった。
(2)川端下水晶坑道・ズリ
長峰(2,065m)との鞍部にある川端下鉱山は、草下先生の「鉱物採集フィールドガイド」にも
水晶、柘榴石、方解石などの巨晶が採集できると紹介されている通りである。
古い坑道とその前に広がる”大ズリ”が採集場所である。
まず、皆さん、キャップランプや懐中電灯をもって坑道内に入り、アチコチ掘り返す。
坑道内は、2004年GWのころより掘り込まれ、以前埋まっていた支洞にも、入れるようになって
おり、相変わらず、訪れる人が跡をたたないようである。
坑道内は粘土質のベタ土で、採集した水晶の良し悪しが坑道内では判別できず、ある程度
まとまると表に出て、選別作業にかかる。大きいと喜んだのも束の間、明るいところで見れば
”頭なし”でガッカリしたり、細長いチャチなものと思ったら”両錐”だったり、一喜一憂。
奈良・Aさんの息子・T君は、60cm(12kg)の一抱えもある巨晶を発見した。
(3)下山
15時前に、来た道を下山する。下りは流石に、楽だ。
下山の途中、松茸ズリで兵庫・Nさん夫妻に会えるかと予想していたが、姿が見えない。やがて
磁鉄鉱ズリが見えるあたりに、Nさん夫妻の姿を認め、大声で呼び止め、一緒に下山した。
(4)お別れ
そのまま帰宅するグループ、今夜は湯沼鉱泉に宿泊するグループ、それぞれ次回の鉱物
採集会での再会を約束して、お別れした。