「第4回 池袋 鉱物化石市場 in 東武」

       「第4回 池袋 鉱物化石市場 in 東武」

1. 初めに

   東京で開かれる鉱物標本を販売するいわゆるミネラルショー(あるいはミネラルフェア)には、毎年6月の
  新宿ショーと「ミネラルマーケット」そして、12月の池袋ショーがある。
   その合間に、私の住む山梨県から参加可能なものとして、毎年8月に名古屋ミネラルショー、そして
  東京池袋で開催される「池袋 鉱物化石市場 in 東武」がある。

   「池袋 鉱物化石市場」は今年で第4回と歴史も浅く、規模も小さいせいか、一般にはあまり知られて
  いないようだ。2006年、単身赴任先に戻る途中に立ち寄り、数点購入した。それらの中には、「島根
  県松代鉱山の球状霰石」など、桜井博士の「日本の鉱物50種」に載っている”貴重品”
  あった。

   2008年も古い国産鉱物を求めて単身赴任先の千葉県から山梨県の自宅に帰る途中に訪れ、「岡山県
  矢掛産魚眼石」と「新潟県小杉の灰十字沸石」を購入した。
   今回もあまり期待しないで訪れただけに、久々の”現金採集”の成果に大満足だった。

   ”店番”のKさんにも久しぶりにお会いし、お互いの元気な姿を確かめあっただけでもありがたいことだ。
  Kさんが、『デパート価格なので・・・・』、と申し訳なさそうに話されたのにはこちらが恐縮してしまった。

   山梨の自宅で「岡山の地学」を紐解くと、「岡山県矢掛産魚眼石」が載っており、名前も知らなければ
  当然標本を見たことがないフィールドが多いのには愕然とした。
   ( 2008年8月現金採集 )

2. 場所

   JR山手線池袋駅近くの東武デパートの催事場で開かれた”Tokyo Mineral Show”と銘打った鉱物、
  化石、隕石、宝石などの即売会だった。
   ジェムや飾り石そして外国産鉱物がメインで、国産鉱物を置いているのはたった1つのブース「大江
  理工社」だけだった。

    2008年8月ミネラルショー

3. 採集鉱物

   ここで、”現金採集”した標本は次のようなものである。

 鉱 物 名
 (英語名)
産 地 組成   説    明 写  真 備 考
ソーダ魚眼石
(APOPHYRITE)
岡山県
矢掛町
内田
NaCa4Si8O20F・8H2O
 透明自形結晶が
群晶をなす
 「岡山の地学」に
記載されている
 関西では有名な
産地らしいが、標本を
見るのは初めて

       全体


       拡大

6,000円
灰十字沸石
(PHILLIPSITE-Ca)
新潟県
柏崎市
小杉
(Ca0.5,Ba0.5,K,Na)4_7
Al4_7Si12_9O32
・12H2O
  有名産地の標本
石友への贈呈用に
購入したのだが
皆さんお持ちのようで・・・・・

1,000円

4. おわりに

 1) 真夏のミネラル・ウオッチング
     2008年の夏は酷暑の日々が続き、フィールドでのミネラル・ウオッチングに行く気力も殺がれ気味
    だ。
     ついつい、ミネラルショーなどで『現金採集』、というお手軽な手段でミネラル・ウオッチング欲を誤
    魔化している有様だ。
     これではならじ、と涼しい秋の訪れに備え産地情報の収集に勤しんでいる今日この頃だ。

5. 参考文献

 1) 光野 千春:岡山の地学 原色図鑑 ,山陽新聞社,1982年
 2) 山田 滋夫:日本産鉱物五十音配列産地一覧表,クルスタル・ワールド,2004年
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