鉱物、特に国産鉱物の古いもの、新産地のもの、そして日本産新鉱物には”法外な値段”が
ついているケースがある。
客観的な価値と釣り合わない価格がついているのは、”バブル”との説もあり、鉱物市場は
10年ほど前から”バブル”の状態が継続しているのかも知れない。
”ブーム”に踊らされない収集が、『売るために採る輩』を少なくし、産地を保護することにつな
がるだろう。
( 2009年6月 現金採集 )
ここで、売られているのは、次のようなものであった。
(1) アマチュアが自力で採集した国産鉱物や化石
(2) 外国(中国など)産の鉱物・宝石・化石
(3) 文献・図書・標本ケースなど
当然、国産鉱物標本のブースが黒山の人だかりで、外国産標本、化石、宝石のコーナーは
あまり人気がない。
それ以来、フィールドやミネラルショーでは、日本産鉱物50種+【番外4種】、計54種を積極的
2008年に、古い組標本で「秋田県太良鉱山産方鉛鉱」を入手、「荒川石」を「三角黄銅鉱」と
【後日談】
3.2 購入国産標本
@ 残念品・・・・・・・・産地を訪れたが、採集できなかった。(産地に行き着けなかった)
両翼 7mm
両翼 10mm
横 50mm
横 60mm
横に千葉・Sさんがいた。前の日に、新宿ミネラルショーで、小Yさんへ贈呈用に「トベル
やがて、右隣の人が、名刺を差し出した。神奈川・Sさんで、産地情報やミネラル・ウオッ
(2) ”ミネラル・バブル”
最近、別な趣味の「郵便切手」関係で、都内の切手店を覗くと、沖縄切手・「守礼の門」を
この経緯は、「日本切手専門カタログ」に記述があるので引用する。
『 この切手について、1972年から73年にかけて切手投機業者が集中的なキャンペーンを
この”ミネラル・バブル”はどうなるのだろうか?
鉱物コレクターの資格審査
( How Many Specimens do you have ? , Qualification of Mineral Collector )
に追いかけている。
交換し、2種が加わった。これで、51種( 51/54≒95% )が揃ったが、この先が一段と厳しく
なってきた。
残り3種を求めて、各ブースを丹念に見て回ったが、1つも見つからなかった。
No 産地 鉱物
19 徳島県眉山 ルチル
45 大分県尾平 灰鉄輝石(結晶)
【番外】 北海道手稲 手稲石
2009年6月のミネラル・マーケットの翌週、恒例の「月遅れGWミネラル・ウオッチング」に参加
した愛知の石友・Tさん親子に、「尾平鉱山産灰鉄輝石(仮晶)」を恵与いただき、52種(52/54
≒96% )が揃い、先の見通しが明るくなった。
今回購入したのは、水晶系統の標本4点だった。
A 収集テーマ品・・・他の産地の標本と比較検討用
B 見本品・・・・・・・・産地を訪れる際の産状見本(採れなかったときの保険)
産 地 鉱 物 産 状 価 格 備 考
長野県金鶏鉱山 日本式双晶
【QUARTZ】
5,000円
2005年ごろの春
産地を訪れようと
したが、雪による
倒木で産地に行き着け
なかった長野県相島鉱山 日本式双晶
【QUARTZ】
4,000円
2007年春、小Yさんと
訪れたが未採集
福島県宝川 紫水晶/石英
【Amethyst
/QUARTZ】
5,000円
1995年ごろ
T氏に地図を描いて
もらい、産地を訪れたが
したが、産地に行き着け
なかった群馬県戸神山 紫水晶/石英
【Amethyst
/QUARTZ】
3,000円
未訪産地
4. おわりに
(1) 石友との出会い
会場入口で開場を待っていると、何人かの石友とお会いし、情報を交換できた。
モリ石」を買ったこことを話すと、「言ってくれれば、あげたのに」、と言ってくれた。
私が開拓した千葉県の産地の地図をお送りすることにした。
チングの案内をメールで差し上げたりしたが、お目にかかるのは初めてだった。
言動から、標本と産地を大切にする方とお見受けし、情報を差し上げたのが間違いでな
かった、と確信できた。
鉱物採集・収集を趣味にしている人は、比較的世の中の不景気の影響を受けにくいのか
売られている標本の客観的な価値と釣り合わない価格がついているものも見受けられる。
( 客観的といても私と数人の石友の意見だが )
今、道路建設問題で話題になっているB/C(ビー・パー・シー)ではないが、V/P(Value
(価値) per Price(価格))が1以下の場合、”バブル”とすると、鉱物市場は10年ほど前
から”バブル”の状態が継続しているのかも知れない。
貼った初日カバー(切手に因む図案の封筒に切手を貼り、発行初日の日付印を押したもの)
が100円だったので購入した。この切手は、一時数千円〜数万円していたはずで、安サラリ
の私が買えるものではなかった。それが、約1/100に価格が下がったことになり、まさに
”バブル崩壊”である。
「守礼の門」初日カバー
行い、架空の市場価格をつけ、つりあげが行われた。
投機業者のつごうで作られたカタログは4,000円以上の評価をつけ、切手評論家を自称
する人物がそれを当然として新聞などで紹介した。
しかし、日本郵趣協会などの投機反対の運動により、投機のカラクリが明らかになり
僅か1年余で大暴落し、沖縄切手の将来に大きな影を残した 』
5. 参考文献
1) 日本郵趣協会カタログ委員会編:日本切手専門カタログ,日本郵趣出版,2000年