2.2 増穂鉱山
国道52号線を甲府方面から来て「青柳2丁目」の信号で右折し「赤石鉱泉」に向けて
登っていく。
平林の集落を抜けて約2kmも行くと、左側に1〜2台の駐車スペースがある。ここから
歩いて5分ほどで産地に到着する。
・ 加藤博士のマンガン鉱物読本には、『一見紅簾石に類似し、それより色が
淡く、条痕色も淡い。パンペリー石族鉱物としては結晶に粘りがなく、硬度の割
には容易に針でほじくることができる』 とある。
・ Mさんに見せていただいた「高松鉱山」産のものは、くすんだ赤いチャートのよう
な色で、粗鬆質(スカスカ)との印象である。
・ 宮島先生の「日本の新鉱物」に掲載された写真を見ると、「菱マンガン鉱」に似た
ような色合いである。
色合いのほか、”針先で突っつくと、簡単に崩れる”ところから、マンガンパンペリー石
であろうと、判断している。
このほか、各種のマンガン鉱物がありますが、ズリ石の風化が進んでおり
良好な状態の標本は採集しにくい状況です。
(2) 山梨県で発見された、新産鉱物は、2006年現在2つで、その鉱物と原産地は次の
2つである。マンガンパンペリー石は、1981年に、最初のものとして発見された。
・マンガンパンペリー石 甲西町(現南アルプス市)落合鉱山
・苦土フォイト電気石 三富村(現山梨市)京ノ沢
山梨県に住む ”Mineralhunters” として、この2つは、原産地標本を持っていたい
もの、と念じている。