山梨県饅頭(まんじゅう)峠の饅頭石 その2           『 石まん 』 作りに挑戦

    山梨県饅頭(まんじゅう)峠の「饅頭石」 その2
          『 石まん 』 作りに挑戦

1. 初めに

   2007年の採集納めとして、地元の山梨県韮崎市「饅頭峠」で「饅頭石」を採集したの
  は、既報の通りである。
   この採集のキッカケになった、『 茅(かや)の石まん 』がどのようなものか知りたい
  のと、どんな味か味見してみたいと思い製造元に電話してみた。
   北杜(ほくと)市明野に住む、私と同年代と思われる女性が対応してくれ、「製造再開
  の日取りは未定」、との事だが、「石まん」について、いろいろとお話をうかがうことがで
  きた。

   前のHPの「おわりに」で、『 自分で作ってみるしかなさそうだ・・・・・ 』、と書いたのは
  正月休みに遊びに来る母親に作ってもらおうとの算段があってのことだった。

   暮れも押し迫った29日、” 小麦粉の茶饅頭で大きさが7、8cm ” だけの情報を元に
  「 石まん 」作りに挑戦することにした。黒砂糖を溶いた水で小麦粉を練ってつくった
  皮に黒餡を包み、10分ほど、蒸すと「饅頭石」らしい「饅頭」が誕生した。早速、アツアツ
  のを食べてみると”田舎の味”がした。

   『 茅の石まん 』 と食べ比べられる日が、1日も早く訪れるのを楽しみにしている。
    ( 2007年12月試作 )

2.  用意するもの

   「饅頭」つくりに必要な材料を一覧表に示す。(10ケ分)

No 材   料 量   備  考
1薄力粉160g  
2黒砂糖 40g皮の色を濃くするなら、量を増やす
3小豆餡200g”黒餡”
4炭酸水素ナトリウム
(NaHCO3
 3g通称”重曹”

3. 作り方(レシピ)

 (1) 鍋にお湯150ccを入れ、弱火で熱しながら黒砂糖を溶く。
     完全に溶けたら、冷ましておく。
     ( 急ぐときは、氷水を入れたボールに鍋を入れて冷やす )

      黒砂糖を溶く

 (2) 薄力粉と重曹を鍋に入れ、かき回す。
 (3) 紙の上に薄力粉を薄く引き、その上で皮を練る。

      皮を練る

 (4) 皮を10等分する。

      皮を10等分

 (5) 皮を丸く薄くのばし、餡を包む。

        
            餡を包む          饅頭の形ができる
                               【横 6cm】

 (6) 水で濡らしたふきんを敷いた蒸し器で8〜10分蒸す。

         
             前                  後
                      蒸し

4. どっちがどっち?

   完成した「饅頭」と「饅頭石」を並べてみた。どっちがどっちでしょう?

     

   正解は、このページの最後です。

5. おわりに

 (1) 『 茅の石まん 』の実物を見たことがないので、それをイメージして作ってみた。
    (作ってもらった)
     外観は、「饅頭石」に似た感じで、素朴な”田舎の味”がした。

     『 茅の石まん 』 と食べ比べられる日が、1日も早く訪れるのを楽しみにしている。

 (2) 私の専門分野の1つに、『原価計算』がある。この「饅頭」1つあたりの製造原価を
    計算してみたら、材料費35円、ガスなど光熱費5円、そして手間賃(人件費)40円、
    合計80円だった。

     この値段で買ってくれる人はなさそうだ。

6. 参考文献

 1) 正宗 篤夫編纂:日本古典全集 雲根誌 上巻,日本古典全集刊行会,昭和5年
 2) 正宗 篤夫編纂:日本古典全集 雲根誌 下巻,日本古典全集刊行会,昭和5年
 3) 斉藤 忠:人物叢書 木内石亭,吉川弘文館,昭和37年
 4) 益富 寿之助:石 昭和雲根志,白川書院,2002年
 5) 石田 高:山梨の奇岩と奇石,山日ライブラリー,2002年
 6) 松原 聰、宮脇 律郎:日本産鉱物型録,東海大学出版会,2006年

    

【正解】 左:「饅頭石」  右:「饅頭」
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