”成果は?”と問われると、小さな水晶と灰鉄柘榴石の不完全結晶だけでしたが
約10年ぶりに産地の現状を確認できたのは、大きな収穫であった。
【ダイジェスト版】を見た、私のHPの愛読者Sさんから、”何と言う偶然!”と題する
採集品の写真付きメールを頂き、驚きました。
『 たった今ホームページを拝見し、余りの偶然にびっくりしています。
私たちもつい先日(22日の月曜)に小津組へ採集に出かけたのです。・・・・・
小津組では小さいながら松茸水晶を息子がGET。あとは1cmほどの ハーキマーと
みまごうばかりの水晶などが数個。やはり夏草におおわれて春に訪れたときとはまるで
感じがちがっていましたが、だれかが歩いたばかりの様だったのは、前日にいらした
からなのですね。』
”It's a small World !!"
(2003年9月採集)
ズリと露頭は、夏草に覆われ、10年前の面影が殆ど残っていない。ひとまず、露頭に
取り付いて、石英脈を追う。日本式双晶は、石英脈の晶洞部分に来るとされています。
しかし、細い石英脈で、小さな水晶しか出ないので、後半は、ズリで柘榴石の分離結晶や
石英脈の入った転石探しに転向。しかし、土砂に埋まっていて、表面採集は難しい。
約10年前に訪れたときには、ズリの土砂をバケツで運び、沢でフルイ掛けしたほどです。
(2)灰鉄ザクロ石【Andradite:CaFe2(SiO4)3】
ここのザクロ石は、赤褐色〜緑色で、偏菱24面体と斜方12面体があるとされていますが
四周完全な結晶は見当たらず、採集できたのは、複雑に結晶が入り組んだ赤褐色のもの
だけです。