私が単身赴任から戻ってから、湯沼鉱泉社長と石友たちによって、まるで ”月替わり
メニュー” のように、新産地が発見されている。
4月・・・・・甲武信鉱山「第2松茸水晶」【既報】
5月・・・・・甲武信鉱山「緑簾石」【既報】
6月・・・・・山梨県水晶峠の「山入り水晶巨晶」【既報】
7月・・・・・甲武信鉱山「第3松茸水晶ズリ」【既報】
8月・・・・・山梨県向山鉱山の「巨晶・美晶」【既報】
私のHPを読んだ何人か(グループ)から、甲武信鉱山を案内して欲しい、とのメール
を頂き、幾度か案内させていただき、そのたびに、誰かしらが湯沼鉱泉の社長を
唸(うな)らせる、素晴らしい標本を手にしている。
最近、京都・Tさん、長野・Iさん、東京・Kさん一行、愛知・Sさん一家と甲武信鉱山の
ごく一部を巡検した。それぞれの産地で、皆さん良品を採集され、正に 『 古川に
水絶えず 』 である。
@ 「第2松茸水晶」・・・・・・・・・緑の松茸水晶【Tさん】
A 「緑簾石」・・・・・・・・・・・・・・頭付き4cm緑簾石【兵庫・Nさん夫妻】
B 「松茸ズリ」・・・・・・・・・・・・日本式双晶【Sさん一家の息子・Y君】
甲武信鉱山は、入山料を払えば現在でも各種の鉱物が採集ができる素晴らしい
産地で、最近の採集品を交えて、ご紹介したい。
なお、甲武信鉱山に入山する前に、湯沼鉱泉に立ち寄り、入山料の支払いと「天然
水晶洞」の見学をおすすめする。
( 2007年8月情報 )
また、今まで、幾百、幾千の訪山者が通り過ぎていた場所から、素晴らしい標本が
続々と発見され、まだまだ眠っている産地(ズリ)も多いはずだ。次に訪れるあなたが
新産地の発見者になることも、夢ではない。
採集方法は、次の3通りである。
@ 表面をよく探す【表面採集】
A 鉱物が見つかったらその周りを掘ってみる。【ズリ採集】
B その近く(通常は上)の露頭や坑道を叩く【露頭採集】
@、Aなら、女性や子どもでも十分楽しめ、”パワフル○人組”が掘ったり、叩い
た後なら、@でも良品が採集できる。
鉱物種名 俗名 【英名:組成】 | 標本写真 | 産地 | 採集者 | 備 考 | 緑簾石 【EPIDOTE: Ca2Fe3+Al2(Si2O7) (SiO4)O(OH)】 | 横4cm | 緑簾石ズリ | 兵庫県 Nさん奥さん | 石英 日本式双晶 【QUARTZ:SiO2】 |
両翼2.5cm | 松茸ズリ | 愛知県 Sさん一家 Y君(高1) | 頭がないが 六角柱状結晶で 珍しい産状 |
石英 松茸水晶 【QUARTZ:SiO2】 |
高さ4cm | 第3松茸ズリ | 兵庫県 Nさん奥さん | まりも入りも ある |
これらを見た湯沼鉱泉社長や石友・Yさんなど居合わせた人たちは、色めき
立った、とYさんから後で聞いた。
社長曰(いわ)く、 『 ああして、人に見せられる標本を1つでも、2つでも持っ
ているのは、素晴らしいことだ 』
Sさんの息子・Y君が甲武信で採集した 『 水晶に蝶が止まった日本式双晶 』も
社長が”ベタ褒め”で、S一家とは、”双晶一家”の別名(?)
(2) 産地情報を提供したり、甲武信鉱山を案内させてもらった東京のKさんから
職場に同好会「石採り部」が発足し、部長に就任した、と嬉しいメールをいた
だいた。
Kさんからいただくメールは、格調の高い日本語で、時として誤字や脱字が
ある当方としては、お恥ずかしい限りである。
ご一緒した「石採り部」のメンバーの皆さんは、若いのに礼儀正しく、日本の
将来に少し明るさを見た想いだ。
( 一寸、大袈裟かな )