福島県石川町町道工事現場の鉱物

福島県石川町町道工事現場の鉱物

1.初めに

福島県石川町は、日本の3大ペグマタイト産地に数えられ、町のあちこちに
ペグマタイト脈が走っています。
それらが、宅地造成や道路工事などの折りに、ヒョッコリ顔を出すことがあり、
油断できません。4ケ月振りに石川町を訪れると、見慣れない新しい町道が眼に
入った。大きな切り通しがあり、もしかしてと思い立ち寄り、ペグマタイト中の
緑簾石を採集した。
(2002年4月採集)

2.産地

118号線の右手に工事中の町道があり、ここが産地です。
町道工事現場

3.産状と採集方法

ここは、ペグマタイト脈で工事の際に削り採られた転石や切り通しの露頭から鉱物を
探します。

4.産出鉱物

(1)緑簾石【Epidote:Ca2(Al,Fe)3(SiO4)3(OH)】
緑簾石といえば、スカルン鉱物の代表と思われがちですが、ペグマタイト鉱物
としても産出します。
ここのは、黄緑色で、小さな柱状結晶が集合したものです。
緑簾石
このほかには目ぼしい鉱物は見当たりませんでした。

5.おわりに

(1)珪長石の採掘を止めて久しくなり、最近、石川町で発見された産地の
ほとんどが、建設工事に伴ったものです。
地元に住んでいれば、工事の情報など入るのでしょうが、遠く離れていると
偶然通りかかって発見する機会しかありません。
発見の確率を高めるためには、足繁く通わないとダメということでしょう。
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