@新潟県糸魚川のフォッサマグナミュージアム見学と糸魚川、青海でのヒスイ採集
A金山谷でのストロンチア斜方ジョアキン石観察
B富山県利賀村での鋼玉(コランダム/ルビー)採集
C石川県尾小屋鉱山(金平金山)での紫水晶・緑鉛鉱の採集
C福井県赤谷鉱山での自然砒、中龍鉱山仙翁坑でのモリブデン鉛鉱採集
これらの産地を2泊3日で回り、総走行距離1,036kmであった。
利賀村の鋼玉採集は、石川県の石友・Yさんも一緒で、実り多い巡検であった。
(2004年6月採集)
(2)”翠の雫”にご対面
9時にフォッサマグナミュージアムに到着、集合時間の10時まで間があるが、霧雨も降り
ひとまず館内に入る。やがて、Nさんご夫妻が到着し、館内を見学する。
最近発見され、博物館に寄贈されたヒスイ”翠の雫”にご対面。緑色が眩しいヒスイの名品
お土産(自分用?)に、「水晶鑑定セット」(500円)を買う。
(3)金山谷鉱物観察
2004年3月にNさんご夫妻と訪れた時は、雪に行く手を阻まれ、スゴスゴと引き返えさざるを
得なかった。今回は雨が降り、カッパを着て、危険な断崖の上をロープや木の根にすがって
金山谷の奥を目指す。やがて、「鉱物採集フィールドガイド」の写真でお馴染みの、曹長石
(アルビタイト)の巨岩が見えてきた。
ストロンチア斜方ジョアキン石は、極限られた範囲で観察できた。
(4)ヒスイ探し
前の週に台風6号が北陸地方を襲い、海が荒れ、ヒスイが海岸に打ち上げられている期待が
高く、勇んで海岸に向かった。いつものM海岸と、Nさんの奥さんが以前ヒスイの佳品を
見つけた産地を案内していただく。
小雨がパラつく中で、粘るが、一向にヒスイは見当たらない。やがて、Nさんの奥さんが
緑色も鮮やかなヒスイの小塊を発見。
(5)ヒスイ海岸の夜は深けて
Nさんが予約してくれたホテルは、親不知の難所にあり、前は海、後ろには山が迫っている。
この日の宿泊客は、我々だけのようで、貸切状態であった。まずは、日本海を眼下に眺める
展望風呂で汗を流し、冷えた体を温める。夕食は北陸の海の幸を肴に冷えたビールを呑むと
この日1日の疲れも吹き飛ぶ。
やがて、ホテルの人の『シカです!!』の声で、窓の外を見ると、1匹のカモシカが悠然と
通り過ぎた。(写真をとる暇なし)
Nさんの部屋で2次会。持参の地酒を飲むと、この日の疲れがドッと出て、バタンQ
スゴスゴとホテルに戻るが、早朝の運動(?)のおかげで、食が進む。
(2)富山県利賀村で鋼玉探し
富山県利賀村では鋼玉(サファイア)が採集できると知り、10年以上前に訪れたことが
あったが、産地を特定することができなかった。(早く言えば、採れなかった)
私のHPを見た石川県の石友・Yさんから、サファイアの産地を教えて欲しいとのメールを
いただき、追いかけるように、付近の地質図も送られてきた。
それを見ると、鋼玉を含む片麻岩が分布しているのは、山の上の方らしいことも分かった。
念には念をと思い、京都の石友・Nさんにお願いして産地の地図を送っていただいた。
これで、準備万端整った。
親不知のホテルを8時過ぎに出て、親不知ICから北陸道にのり、砺波ICでおり、集合場所の
「道の駅・利賀みどりの一里塚」に着いたのは、10時であった。
待つほどに、Yさんが到着し、早速産地に向かう。Nさんの地図のおかげで、迷うことなく
産地を探し出し、全員がコランダムを採集でき、私はルビーも採集した。
また、Yさんによれば、片麻岩の下層は花崗岩になっているようで、そこからやや錆びているが
鉄礬柘榴石も採集できた。
「道の駅」に戻り、昼食に地元の蕎麦を食べる。Yさんは、鉱物採集を始めたのが2004年3月と
日が浅いにも拘わらず、地元の図書館などで地質図や市町村史(誌)等の文献を調べ、鉱山の
場所、歴史を調査して、古い産地を探し出すという正統派。
採集したという標本を頂いたが、何れも私の知らない産地のものであった。
@海緑石 石川県七尾市佐々波
A一部メノウ化したサンゴ化石 石川県七尾市佐々波
B軟マンガン鉱 石川県中島町瀬嵐鉱山
C黒鉛 富山県高清水
D鉄礬柘榴石 富山県高清水
これらの産地や「宝達の蛍石」産地などを一緒に訪れるのを期して、Yさんとここでお別れ
した。
(3)尾小屋鉱山・金平坑
今回の北陸採集行のキッカケとなった、尾小屋鉱山・金平坑を訪れるべく、砺波ICに戻り
北陸道に再びのり、小松ICでおり、産地に到着。
雨上がりで、しかも最近だれも訪れていないようで、表面採集だけで、紫水晶のほかに
緑鉛鉱(緑・褐色)の群晶・分離結晶が簡単に採集できる。
私の妻は、緑鉛鉱を自力で採集し、Nさんご夫妻から「腕が上がった」と誉められ
満更でもなさそう。(シメシメ、これで・・・・・)
17時近くになり、後ろ髪を引かれる想いで、産地を後にする。
(4)「みらくる亭」の夜は更けて
この日の宿の「みらくる亭」は、Nさんご夫妻に紹介していただいて以来、妻のお気に入りと
なり、今回が4回目である。
まずは、カルシュウム(Ca)を含む温泉に浸かり、この日一日の産地での出来事を振返ると
疲れがとれる。夕食では、冷えたビールとともに、福井の海、山のものをいただく。
この日もNさんの部屋に押しかけ、2次会。Nさん差し入れの丹波の地酒が効き、採集の疲れも
でて、早めに Z z z・・・・。
(2)モリブデン鉛鉱探し
朝食の後、朝市で野菜を買い込んだ後、中龍鉱山仙翁坑に「モリブデン鉛鉱」を探しに行く。
麻那姫湖に掛かる若生子大橋を渡ろうとしたら、「ワイヤー破断のため通行禁止」で、止む無く
ダムサイトの上を通り、仙翁谷に向かう。(結果的に、こちらの道のほうが良かった)
ズリまでのルートは、背丈以上の夏草や木に覆われ、なかなか進めない。何とか苦労して
見覚えのある、「モリブデン鉛鉱」の産地に到着した。所要時間30分。
異極鉱に覆われたタイプのものは、直に見つかったが、”飴色・透明”のものはなかなか
見つからない。やがて、Nさんの奥さんが、褐鉄鉱の上に”葉片状”に1枚付いたものを発見
したがルーペサイズでは・・・・・・。
やがて、Nさんが、異極鉱の上に飴色の結晶がビッシリ付いた良品を採集。人間、余裕が出ると
恐ろしい。程なくして、「異極鉱を含む母岩を割ったら、こんなのが出てきた」と見せてくれたのは
新鮮な、飴色・透明なモリブデン鉛鉱だ!!。
この日は、Nさんデーでした。
やがて、ガスが掛かってきて、長居は無用と、産地を後にした。
下山し、麻那姫像のある公園で、Nさんご夫妻と次回採集会でお会いするのを約束し
お別れした。
(3)いざ帰りなん
帰途、和泉村に入り、「アドベンチャーランド中竜」を訪れた。売店はすっかり模様替えされ
楽しみにしていた安価な鉱物はなく、早々に引きあげた。
白鳥、美濃を経由し、土岐ICから中央道にのり、甲府に戻ったのは21時過ぎであった。