それらの1つに、「御座石金山」がある。しかし御座石金山に関する
文書などの資料を目にしたことはなく、その存在はベールに包まれている。
15年近く前、鳳凰三山の玄関口にあたる御座石鉱泉近くで、古い坑道を
みつけたのを思い出し、昨年から何回か挑戦していたが、雪に阻まれ
3度目の正直で、産地を訪れることができた。
この日も前日に降った雪が残る中での探索であったが、坑道やその周辺で
含金(?)黒鉱鉱石を採集できた。
「御座石鉱泉」の人の話では、近くに製煉所跡も残っているようですので
改めて、探索してみようと考えています。
(2004年3月採集)
ここは、鳳凰三山(地蔵岳、観音岳、薬師岳)の玄関口になっているようで
「御座石鉱泉」のパンフレットに、鳳凰山と御座石鉱泉にまつわる伝承が
次の様に、記されている。
『奈良朝46代孝謙天皇は帝位退位後、奈良法皇と称せられ仏門に入られ
この近くの山に修行遊ばされた。ここから法皇(鳳凰)山と呼ぶようになった。
修行の折、御座した場所から霊験あらたかな鉱泉が湧き出で、ここを
御座石鉱泉と呼ぶようになった。』
「御座石鉱泉」前を流れる小武川(こむかわ)を上流に向かうと、”やけ”の
みられるガレ場があり、その近くに古い坑道が残っています。
坑道の入口付近やガレ場にには、鉄錆に覆われた部分や石英脈が走る部分があり
その近傍に、真っ黒い黒鉱があるので、ハンマーとタガネで掻き採ります。