「鉱物採集フィールドガイド」を読み直してみると、『千葉県安房鴨川の鉱物産地』
なる一章があり、鴨川市太海海岸で「メノウ」、「玉髄」などの鉱物が採集できると
ある。
2008年2月初旬、単身赴任の”行状監督”に来た妻と、太海海岸を訪れた。
フィードガイドの写真と同じ光景の海岸で、「メノウ」「玉髄」などを拾うことができた。
標本のサイズは大きくても5mmくらいしかなく、鴨川地区でのミネラル・ウオッチ
ングのついでに訪れるのが良いだろう。
( 2008年2月採集 )
「フィールドガイド」には、この海岸の1880年以前の写真が掲載されているが、
その後採石が進み、さらに「青年の家」が建つなどして山際の様子は大きく変わ
っている。
松原先生の「日本産鉱物型録」を見ると、「玉髄」は載っているが「メノウ」
は見当たらない。
益富先生の「鉱物」でも、鉱物学的に両者の差が何なのか、よく判らない
記述になっている。
現在では、「玉髄」は、『微粒石英の集合体』を指すらしい。
太海海岸で採集できるものは、色は白色〜灰色〜緑色〜黄色〜赤茶色
透明度も透明〜不透明で、その組み合わせが各種あり、それらが部分的に
入り混じったものもある。
このほか、太海海岸の岩場にも、太い沸石の脈が遠くからも観察でき、
「ソーダ沸石」なども期待できそうだ。
千葉に来て1ケ月が経過した。仕事が軌道に乗ったら訪れてみたい産地の
1/3程度をクリアしたことになる。
千葉県の鉱物がどうこういえるほど回った訳ではないが、『割れ目や堆積層に
生まれた鉱物』が多そうである。したがって、鉱物種に限られ、標本もビックリ
するような美晶や巨晶は少なさそうだ。
( 銚子市長崎鼻の「ピンクの霰石」は、例外かもしれない )
千葉に単身赴任している間に、できるだけ多くの産地を回っておきたいと
思っている。