(2)輝安鉱【Stibnite;Sb2S3】
母岩には、輝安鉱脈が走り、その劈開面が針状〜柱状にみえ、空洞には
小さな頭なし単晶もみられます。
(2)「福井縣鑛物誌」によれば、”金米糖状自然砒”の発見の経緯は次のようです。
『和田(維四郎)氏「日本鑛物誌」によれば、明治25,6年頃、独逸フライベルヒ
鉱山大学のステツネル地質学教授が本鉱物を日本産として得、其精細なる産地
及産出の状態を知らむことを和田氏に照会したことがあり。当時、和田氏も
未だ之を知らず。百(ママ)方捜索して、始(ママ)めて、赤谷産なることを
知り得たり。
但該鉱物は、篠本氏が他の鑛物と共に独逸のクランツ(商会)へ輸送したる
中にありたるものなりと云う。』とあります。