2016年 秋のミネラル・ウオッチング










         2016年 秋のミネラル・ウオッチング

             ( Mineral Watching Tour , Autumn 2016 )

1. はじめに

    私のHPを見て頂き、産地の情報を提供したり、案内して差し上げた人たちと春と秋にミネラル・ウオッチング
   を開催するようになって18年目を迎えた。
    いつもながら、皆さんをどこに案内するかで頭を悩ます。長野県川上村の湯沼鉱泉に宿泊するのが前提だ
   から、訪れる産地はその周辺で、さらに20〜30名の集団が楽しめる場所となるとそうそう見つからない。

    2016年10月、候補地を探しに川上村を訪ねると、湯沼鉱泉社長から、「△△△で採った日本式双晶を見
   せてもらったが、良いもんだった」、と聞き下見に訪れたのはミネラル・ウオッチング開催の10日ほど前だった。
    2016年は、船に乗って地球一周していた”海抜ゼロメートル”の生活が100日余りあったせいか、高度に順応
   できなくて、途中で気分が悪くなる体たらくで、コースタイム2時間のところを3時間もかかってしまった。
    産地への途中、この産地を毎週のように訪れている石友・Tさんに偶然遭い、日本式双晶が出たらしい
   場所を聞き出し、その周辺で探査したところ、ガマ(晶洞)が開き、『日本式双晶』、『エステレル式双晶』、
   そしてきれいな水晶の単晶と群晶を採集できた。一人では取り出しきれず、持ち帰りきれず、初日はここで
   続きをやってもらうことに決め、2日目は、水晶と中部地方では珍しい『砒酸塩鉱物』が採集できる産地に
   した。

          
                  紅葉真っ盛り                    開いたガマ(晶洞)
                                産地の下見

    こうして、紅葉真っ盛りの10月末、『古典的水晶産地を訪ねて』と題する1泊2日の『2016年秋 ミネラル・
   ウオッチング』が開幕した。
    ( 2016年10月 開催 )

2. 【第1日目】

 (1) 「湯沼鉱泉」に集合!!
      朝4時30分に起きると甲府の町は真っ暗だった。昨夜降っていた雨は止んでいるようだ。自宅近くのSAの
     出口で東京・Kさんをピックアップし、韮崎駅で長距離夜行バスで来る奈良・Aさんを待つ。予定の時刻通
     りバス・近鉄の『クリスタル・ライナー』が到着し、Aさんと2年半ぶりの再会だ。

       
               Aさんを乗せた近鉄バス到着

      清里を通り集合場所の川上村・湯沼鉱泉を目指す。レタス畑は収穫を終え、寒々とした風景だ。
     7時半に湯沼鉱泉の駐車場に着くと、ほとんどが揃っている。三重・O兄、茨城・K兄弟、滋賀・O弟、
     兵庫・N夫妻、京都・Tさん、大阪(茨城)・Rさん、愛知・S夫妻、神奈川・Ms.O、T夫妻、そして新婚の
     神奈川・HRさん。久しぶりに参加の東京・Hさん。そして、初参加の山梨・Sさん。22名だ。
      茨城・Nさんが来ていないが、来たら「朝飯前」に案内してもうらうよう社長に頼んで、待たずにミネラル・
     ウオッチングがスタートだ。

 (2) まずは、自己紹介
      初めて会う人、久しぶりの人も多いので、まずは自己紹介だ。

       
                   自己紹介
                  【撮影:O弟】

 (3) コース別に「ミネラル・ウオッチング」
      この会がスタートした18年前、参加者は年長者でも40代、50代で、子供が小学生だった。川上村の
     かなり厳しい行程の産地でも全員揃って訪れることができていた。”きみまろ”のセリフではないが、
     「あ〜〜、あれから18年」参加者の半数は高齢者かその予備軍で、良品が採集できる産地は車横付け
     であるはずもなく、全員一緒に同じ産地に行くのが難しくなっているのが現状だ。
      この現象は数年前から始まっていたのだが、2016年からその傾向が顕著になった。そんな理由(わけ)で、
     自分の体力・行きたい産地などを勘案し、次のコースを参加者が選んだ。

       Aコース・・・・・・「朝飯前」
       Bコース・・・・・・「貯鉱場」
       Cコース・・・・・・「甲武信鉱山」
       Dコース・・・・・・「金峰山登山」
       Eコース・・・・・・「△△△」

      2010年ごろまで、「朝飯前」産地は、朝5時ごろ起きて7時の朝食までの2時間、「湯沼の角閃石入り
     水晶」を採集することからついた産地名で、文字通りだったが最近ではここで一日採集する人も出てきて
     いる。
      異色なのはDコースを選んだ奈良・Aさんだ。ここ2、3年鉱物から離れていて、昔やっていた登山に回帰
     したという。

 (4) 「△△△」で双晶をゲットだ!!
      初日のメインと企画した「△△△」には参加者の約半分の11名が参加し、方向が同じ奈良・Aさんも途中
     までご一緒することになった。Ms.Oは最後まで迷っていたが、初めての産地に挑戦する一大決心をした。
      ここの水晶産地は、重たい採集道具を担ぐと、普通だと3時間はかかる厳しいコースだ。
      ここは水晶産地で、普通だと片道3時間近くかかる難コースだ。皆さんの顔つきを観たり、Ms.Oの息遣い
     を聞いて、適宜休憩を取りながらすすむ。
      途中にある山神様の祠に向かって手を合わせ、採集の無事を祈るのはいつものことだ。(決して、「ガマ
     を開けさせて欲しい、」などと欲深な願いをしないことが肝要だ。)

      約2時間で産地に到着したから、参加者の体力はマズマズだ。下見のときにガマから取り出して持ち帰
     れなかった群晶や単晶を隠しておいたが無事に残っていたのでそれらを出して並べておく。これで、空振り
     はないので皆さん安心した顔つきになる。

      露頭に取り付いてガマ(晶洞)の続きを採掘するグループ、近くで新たなガマを探すグループ、周辺の
     転石から群晶を掻き採るグループ、ズリを掘って単晶を探すグループに別れて戦闘開始だ。

      ガマ採掘グループのK兄が長さ30センチはありそうな晶洞壁を剥がした。一部褐鉄に覆われた群晶で、
     その中央部に両翼4センチはありそうな「エステレル式双晶」が鎮座している。群晶、単晶が続々と掘り出
     され、並べられていく。

          
                ガマを掘り進む東京・Hさん                 「エステレル式双晶」

      隣ではMs.Oが新たなガマ探しに奮闘している。「あった!!」、と喜びの声を上げて、ポツリ、ポツリとだが、
     晶洞から群晶や単晶を採りだしている。”ガマ出し”に嵌まってしまった感じだ。
      転石を探っていた初参加のSさんが、「こんなのがありました!!」と声を上げたので、その方角をみると
     遠目にもはっきりわかる大きさの単晶をゲットしていた。

      昼食の時間になる。周りの景色を眺めると下の方に雲海が見えている。ただ、陽が翳ってきてジッとして
     いると寒いくらいだ。
      帰りの時間を考えると、少しやったら引き揚げる支度だ。その前に、ガマ叩きをやったことがない人に順番
     に体験してもらう。千葉・Eさんが叩いて崩した晶洞壁を見ると「Y字型の日本式双晶」が付いていて、あま
     りにも簡単に双晶が採れ、”狐につままれた”感のEさんだった。
      採集品を分配して下山だ。秋の日は釣瓶落とし、という諺通り、駐車場に戻った時には、薄暗くなり
     かけていた。

       
                     下山する一行

      【後日談】
      初参加のSさんは、インターネットの情報などを頼りに一人でアチコチの産地を回っているようだ。「長野
     県の某産地に行ったら、ゴミがたくさんあって驚いた」、と申し込みのメールにあったので、今回訪れた産地
     の跡が気になっていた。

      ミネラル・ウオッチングの約1週間後、フォローアップで△△△に行った。Sさんが気にしていたゴミなど全くなく、
     参加者のモラルの高さが改めて裏付けされた。
      ミネラル・ウオッチング当日は開けておいたガマの続きを皆さんに取り出してもらったのだが、未だ取り残し
     がありそうだったので、あればそれを綺麗に片付けようと思ってもいた。
      思った通り、取り残しの群晶や単晶がポツポツと出てきて、中には「日本式双晶」と「エステレル式双晶」
     もあった。しかし、途中の日陰の地面は昼日中でも10センチ近い霜柱が立ち、ズリはガチガチに凍っていて、
     これからの採集は難しく、産地に入れるのは来年6月以降だろう。

       
                  ガマ一掃

3. 【湯沼鉱泉の夜は更けて】

    この日の宿・湯沼鉱泉に着いて採集した「日本式双晶」や「エステレル式双晶」を社長に見せると、「まだ、
   あるんだな〜、良いもんだ」と喜んでくれ、「俺も行ってみてえが、5時間もかかっちゃ・・・・」と残念そうだった。

    AコースからDコースの皆さんと朝姿が見えなかった茨城・Nさんも元気な姿を見せてくれた。それぞれのコース
   の皆さんも、収穫があったようで何よりだ。

    いつものように、宴会場の一隅が「オークション」、舞台が「玉手箱」の会場だ。続々と「オークション」と
   「玉手箱」の標本が集まり、担当者がテーブルの上に並べていく。
    いつものように、O兄や滋賀・Nさんから素晴らしいオークション標本が多量に出品された。Ms.Tさんが初めて
   ガマ開けした荒川鉱山の素晴らしい(紫)水晶も並ぶ。
    そして、以前本州に住んでいた時は常連組だった「ヘナK小隊」のK夫妻が、屯田兵として進駐した北海道
   の鉱物標本を送ってくれていたので、それらもオークション品に並べさせてもらう。

 (1) 宴会
      いつもだと、19時から宴会なのだが、板さんが病気で休んでいてお姐さん一人で手が回りかね、19時半
     になって全部の料理が並んではいないが、鍋に火をつけ、とりあえず宴会がスタートした。宴会部長は
     確か初めての茨城・Nさんだ。
      まずは三重・O兄の音頭で「乾杯!!」。冷たいビールが今日の疲れを忘れさせてくれる。

      何といっても今年の秋は松茸だ。社長の話では、「今年は、自分の山だけで去年の3倍の160本以上
     採った」、という。暖かいせいか、「まだ、採れそうなのが残っている」、ともいう。
      名前は忘れたが、”黒いキノコ”の酢の物もおいしかった。キノコ名人の異名をとる東京・Kさんによれば、
     このキノコは松茸に勝るとも劣らない味で、酒飲みには堪(たま)らない味らしい。

      しばし歓談の後、参加者の近況報告だ。”婦唱夫随”ぶりも自然な横浜・T夫妻。荒川鉱山で「何年
     に一度しかないガマ開けだった」、と謙遜するが、『おぬし、腕を上げたの〜』(by MH)
      今回も写真担当として大活躍のO弟だ。

          
                    T夫妻                            O弟

      2年半ぶりに参加のHさん。以前は△△△に着くだけで”青息吐息”だったのに、今回は産地で大ハンマを
     振う元気ぶりで、人間心がけと節制次第で変われるのだと実感する。奈良・Aさんは、「金峰山から雄大
     な景色が望まれた」とわれわれが知らない体験を話してくれた。

          
               久しぶりに参加のHさん                  遠路参加の奈良・Aさん

      初参加のSさん。久方ぶりに参加のEさんは、皆さんが疲れたころに、”自社ブランド”のキャラメルを配って
     くれた。”一粒で100メートル”登れた人も多く、MHもその一人だった。その行いの良さに天も感じて、気が
     ついたら日本式双晶を手にしていた。

          
                 初参加のSさん                   「日本式双晶」ゲットのEさん

      最近低調だと言いつつオークションに良標本を提供してくれたO兄。久しぶりに参加のS夫妻は、この春
     大病に襲われたSさんの顔色も良くなり、支える奥さんも元気を取り戻したのは何よりだ。

          
              乾杯の音頭をお願いしたO兄                久しぶりに参加のS夫妻

      採集に行くのはこのミネラル・ウオッチングだけで、”ガマ開け”が楽しみにしている茨城・K兄弟。『元祖・
     婦唱夫随』のN夫妻。この後、N夫人はオークショナーとして大活躍だ。

          
                ”ガマ一筋”K兄弟                   『元祖・婦唱夫随』のN夫妻

     この日の宴会部長をソツなくこなしてくれたNさん。所蔵する鉱物のいくつかが鉱物同志会が30周年記念
    で出版する写真集「関東と周辺の鉱物」に掲載されると聞いた。いつもニコニコ、シッカリ良品を手にする
    京都・Tさん。

          
                 宴会部長・Nさん                        京都・Tさん

      単身赴任先の大阪でもミネラル・ウオッチングを楽しんでいるTKさん。この会のメンバーは中部・関西の
     人たちが多いので、一緒に回ることもあるようだ。キノコ、家庭菜園、潜り、そしてミネラル・ウオッチングと
     多趣味の東京・Kさん。

          
                単身赴任中のTKさん                     多趣味のKさん

      神奈川・HRさんは、去年入籍し、この週から同居を始めた新婚さん。久々に御大(おんたい)滋賀・
     NSさんがたくさんのオークション標本を持って登場。

          
                  新婚のHRさん                     久々の参加 滋賀・NSさん

      そしてトリは、この日△△△に初めて挑戦したMs.Oだ。そのバイタリティには男性陣も脱帽だ。それもその
     はず、この夏は高校生たちを連れて、幾度となく甲武信鉱山を巡検しているのに出会った。

       
                △△△初挑戦のMsO

      私の番になり、「湯沼鉱泉」がいつまでも続くよう、皆さんのご支援とご協力をお願いした。

      宴会の〆は、社長が自分の山で採った「マツタケ」を炊き込んだ「マツタケごはん」と「お吸い物」だ。
     分厚く切ったマツタケがたくさん入っていて、2膳お代わりした。

 (2) 「オークション」
      宴会を終え、「オークション」に移ったのは、8時半過ぎだった。今回のオークショナーは、定評のある、
     兵庫・N夫人だ。ユーモア溢れる売り声に釣られて売り上げは順調に伸びる。

       
               オークションナー・N夫人

      IT化の波はミネラル・ウオッチングにまで及び、神奈川・Tさんの手で標本名・産地・出品者・落札者・落札
     金額がPCに入力されていく。この会がスタートした18年前に、黒板に手書きしていたころとは様変わりだ。

      126点が落札され、売上高は32,300円で、一人平均1,400円参加費が安くなった計算だ。

      Tさん夫妻が入力してくれたEXCELデータを一覧表にしてみた。このミネラル・ウオッチングに
     参加される皆さんの鑑定眼は確かなようで、希少な標本は競る人も多く、市価に比べれば大
     幅に廉(やす)いものの、それなりの高値がついた。

      一部の標本は、『採集禁止』になる前の採集品や『購入品』であることをご承知ください。   敬称略

No 標本名   産     地  出  品  者  落  札  者 落札額
1 柘榴石 栗生 奈良・A 京都・T 700
2 水晶 行者山 奈良・A 京都・T 1,700
3 水晶 行者山 奈良・A 茨城・N 1,300
4 菱マンガン鉱 下石町 O兄 兵庫・N夫妻 300
5 方解石 南伊勢町村山 O兄 Ms.O 300
6 方解石 南伊勢町村山 O兄 兵庫・N夫妻 300
7 紫水晶 尾小屋 O兄 神奈川・HR 200
8 ラング石 御池鉱山 O兄 Ms.T 100
9 ハイドロウッドワード石 御池鉱山 O兄 Ms.T 100
10 黄鉄鉱 本郷鉱山 O兄 神奈川・HR 200
11 黄鉄鉱 本郷鉱山 O兄 山梨・S 200
12 紫水晶 馬頭鉱山 O兄 神奈川・HR 600
13 蛍石 笹洞鉱山 O兄 山梨・S 100
14 蛍石 笹洞鉱山 O兄 兵庫・N夫妻 300
15 バスタム石 藤井鉱山 滋賀・NS 兵庫・N夫妻 300
16 水晶(サボテン 朝日鉱山 滋賀・NS Mineralhunters 100
17 蛍石 大塔鉱山 滋賀・NS Mineralhunters 100
18 水晶・長石 岐阜県恵那郡蛭川村 滋賀・NS Ms.T 100
19 苦土沸石・輝沸石 柳新田 滋賀・NS 兵庫・N夫妻 300
20 あられ石・水亜鉛土 亀谷鉱山 滋賀・NS Mineralhunters 100
21 針状黄鉄鉱 桂島 滋賀・NS Mineralhunters 100
22 藍晶石 小女郎谷 滋賀・NS 神奈川・HR 100
23 トパーズ 田上山 滋賀・NS 神奈川・HR 300
24 メッセル石 北猪飼 滋賀・NS Mineralhunters 100
25 異極鉱 木浦鉱山 滋賀・NS 京都・T 300
26 ネオジウムランタン石・木村石 佐賀県東松浦郡備前町満越 滋賀・NS O兄 200
27 水晶 伊香郡西浅井町山門 滋賀・NS 神奈川・HR 800
28 水晶 伊香郡西浅井町山門 滋賀・NS K兄弟 600
29 方解石 灰山 滋賀・NS Ms.T 100
30 マラヤ石 神武鉱山 滋賀・NS Mineralhunters 100
31 アルモヒドロカルサイト 徳島県三好市東祖谷落合 滋賀・NS 兵庫・N夫妻 100
32 ルチル 田上山 滋賀・NS Mineralhunters 100
33 方解石 金生山 滋賀・NS O兄 300
34 ギプス石 三重県度会郡玉城町 滋賀・NS Mineralhunters 100
35 硫砒銅鉱 春日鉱山 滋賀・NS 神奈川・HR 100
36 硫砒鉄鉱 相戸鉱山 滋賀・NS 神奈川・HR 100
37 緑鉛鉱 神岡鉱山 滋賀・NS Ms.T 100
38 白鉛鉱 尾小屋鉱山 滋賀・NS O兄 300
39 白鉛鉱・魚眼石・青鉛鉱 尾小屋鉱山 滋賀・NS 神奈川・HR 300
40 セピオ石 大安鉱業 滋賀・NS 兵庫・N夫妻 100
41 テルル石・自然テルル 河津鉱山 滋賀・NS O兄 300
42 針鉄鉱 金山鉱山(石部鉱山) 滋賀・NS Mineralhunters 100
43 緑鉛鉱 尾小屋鉱山 滋賀・NS 京都・T 200
44 紫水晶 荒川鉱山 Ms.T O兄 1,400
45 紫水晶 荒川鉱山 Ms.T 兵庫・N夫妻 1,600
46 瑪瑙 石川県小松市菩提町 O弟 Mineralhunters 100
47 玄能石 長野県上田市越戸 O弟 奈良・A 200
48 こぶり石 石川県珠洲市上戸町北方 O弟 山梨・S 100
49 花崗岩 日立市 K兄弟 茨城・N 300
50 高温石英 会瀬 K兄弟 Mineralhunters 200
51 水晶 遊泉寺銅山立坑奥 神奈川・HR O兄 100
52 柘榴石 和田峠 神奈川・HR Ms.O 700
53 辰砂 紅の沢 ヘナK小隊 Mineralhunters 200
54 辰砂 紅の沢 ヘナK小隊 神奈川・HR 200
55 辰砂 紅の沢 ヘナK小隊 兵庫・N夫妻 200
56 辰砂 紅の沢 ヘナK小隊 Ms.T 200
57 辰砂 紅の沢 ヘナK小隊 O兄 200
58 かんらん石 幌満川 ヘナK小隊 兵庫・N夫妻 100
59 かんらん石 幌満川 ヘナK小隊 Mineralhunters 100
60 かんらん石 幌満川 ヘナK小隊 神奈川・HR 100
61 かんらん石 ニカンベツ川 ヘナK小隊 Mineralhunters 100
62 光竜鉱山お楽しみセット 光竜鉱山 ヘナK小隊 Mineralhunters 100
63 光竜鉱山お楽しみセット 光竜鉱山 ヘナK小隊 神奈川・HR 100
64 光竜鉱山お楽しみセット 光竜鉱山 ヘナK小隊 兵庫・N夫妻 100
65 光竜鉱山お楽しみセット 光竜鉱山 ヘナK小隊 Ms.T 100
66 光竜鉱山お楽しみセット 光竜鉱山 ヘナK小隊 O兄 100
67 光竜鉱山お楽しみセット 光竜鉱山 ヘナK小隊 O弟 100
68 藍染袋 手製 Ms.O O弟 200
69 藍染袋 手製 Ms.O Mineralhunters 200
70 藍染袋 手製 Ms.O Mineralhunters 200
71 藍染袋 手製 Ms.O O弟 200
72 藍染袋 手製 Ms.O 大阪・TK 200
73 藍染袋 手製 Ms.O 大阪・TK 200
74 藍染袋 手製 Ms.O Ms.T 200
75 藍染袋 手製 Ms.O 東京・H 200
76 藍染袋 手製 Ms.O 東京・H 200
77 藍染袋 手製 Ms.O 京都・T 200
78 藍染袋 手製 Ms.O 兵庫・N夫妻 200
79 藍染袋 手製 Ms.O 兵庫・N夫妻 200
80 スピネル 秩父 Ms.O 神奈川・HR 100
81 スピネル 秩父 Ms.O Mineralhunters 100
82 オパール 石川県那谷寺 Mineralhunters Ms.O 100
83 オパール 石川県那谷寺 Mineralhunters 神奈川・HR 100
84 絹雲母 流川鉱山 Mineralhunters O兄 100
85 水晶 小川山 Mineralhunters O兄 700
86 水晶 小川山 Mineralhunters 大阪・TK 300
87 水晶 小川山 Mineralhunters 兵庫・N夫妻 100
88 水晶 御座山 Mineralhunters 山梨・S 200
89 緑水晶 甲武信鉱山第一松茸 Mineralhunters 兵庫・N夫妻 300
90 緑鉛鉱 石川県小松市金平父 Mineralhunters O兄 200
91 アマゾナイト 岐阜県中津川市本沢 Mineralhunters 神奈川・HR 300
92 アマゾナイト 岐阜県中津川市本沢 Mineralhunters 京都・T 300
93 アマゾナイト 岐阜県中津川市本沢 Mineralhunters 兵庫・N夫妻 300
94 スコロド石 出穴坑 Mineralhunters 兵庫・N夫妻 100
95 毒鉄鉱・スコロド石 出穴坑 Mineralhunters 茨城・N 300
96 毒鉄鉱 出穴坑 Mineralhunters O兄 200
97 蛍石 蛍鉱山 Mineralhunters 兵庫・N夫妻 200
98 オリビン ハワイ Mineralhunters 京都・T 100
99 オリビン ハワイ Mineralhunters 兵庫・N夫妻 100
100 オリビン ハワイ Mineralhunters Ms.T 100
101 オリビン ハワイ Mineralhunters 東京・K 100
102 オリビン ハワイ Mineralhunters 神奈川・HR 100
103 オリビン母岩付き ハワイ Mineralhunters 東京・K 300
104 オリビン母岩付き ハワイ Mineralhunters O兄 100
105 オリビン母岩付き ハワイ Mineralhunters 京都・T 100
106 オリビン母岩付き ハワイ Mineralhunters 神奈川・H 100
107 地球一周鉱物セット 世界各国 Mineralhunters 兵庫・N夫妻 1,000
108 ペレの毛 ハワイ Mineralhunters 京都・T 100
109 ペレの毛 ハワイ Mineralhunters 兵庫・N夫妻 100
110 ペレの涙 ハワイ Mineralhunters 京都・T 100
111 コナコーヒー ハワイ Mineralhunters 奈良・A 1,000
112 コナコーヒー ハワイ Mineralhunters Ms.O 1,000
113 自然史博物館マグネット ロンドン Mineralhunters 京都・T 300
114 地質研究所袋 ロンドン Mineralhunters 京都・T 100
115 五重塔クリスタル 甲府 Mineralhunters Ms.T 100
116 五重塔クリスタル 甲府 Mineralhunters 兵庫・N夫妻 100
117 東京タワークリスタル 甲府 Mineralhunters 京都・T 100
118 登山客クリスタル 甲府 Mineralhunters O兄 100
119 日本鉱物産地表 クリスタルワールド Mineralhunters Ms.T 100
120 日本鉱物産地表 クリスタルワールド Mineralhunters 神奈川・HR 100
121 にんにく MH農園 Mineralhunters 兵庫・N夫妻 300
122 にんにく MH農園 Mineralhunters 奈良・A 300
123 にんにく MH農園 Mineralhunters Ms.O 300
124 白水晶飴 栃木県 Mineralhunters 京都・T 200
125 白水晶飴 栃木県 Mineralhunters 東京・H 200
126 白水晶飴 栃木県 Mineralhunters O兄 200
       合         計 32,300

 (3) 「標本玉手箱」
      故益富寿之助博士が始められたと同じように、参加者が入手した重品を持ち寄って、欲しい人に無料
     で配布する「標本玉手箱」を今回も開催した。
      好きなものを好きなだけ採ってももらうことにして、”売れ残り”は少なかった。

 (4) 「大人の時間」
      時計は23時近かったが恒例の”大人の時間”を開催した。参加者が持ち寄った地元の
     銘酒を酌み交わしながら鉱物談義に花を咲かせていて、気が付けば0時半で、お開きとした。

4. 【第2日目】

 (1) 2日目のスタートだ!!
      2日目、朝6時過ぎに起きると、外は快晴だが寒い。身繕いをしてストーブのある事務所に行くと皆さん
     集まっている。
      出発時にバタバタしないよう、昨夜の落札品や「玉手箱」の残りを車に積み込んでおく。

      皆さんも続々と集まってくる。7時に全員そろって朝食だ。味噌汁の具は、O弟こだわりの「アサ
     リ」がここのところ続いている。

      皆さんが食事している間に、PCに宿泊料金を入力すると、個人・グループ別の参加費が一発で出る。
     会計・Tさん夫妻が集金してくれ、1円の違いもなく、”御名算”だ。次回への繰越金800円は私が預かる。

       
               会計・T夫妻に参加費を払う

      【後日談】
      初めて参加した山梨・Sさんから次のようなメールをいただいた。

      『 初参加でしたが、楽しく過ごすことが出来ました。宿泊代も非常にリーズナブルで、あとで思えば
       オークションをもっと頑張れば良かったと悔やまれます。
        ・・・・・・・・・・・・・・・・
        いろいろと、お世話になりましたが、今後も相談やアドバイス等を頂ければ、ありがたいです。
        よろしくお願い致します。                                        』

      今回、お風呂が温かったり、夕食の開始時間が遅れたりとトラブルがあったが、”板さん”が病気でお姐さ
     ん一人でてんてこ舞していたのが舞台裏だ。これに懲りずに、新しい人にも次回も参加してもらえれば
     幸甚だ。

 (2) 出発前のセレモニー
      お姐さんが作ってくれた昼食を持って出発準備だ。午前8時に前庭に集合する。出発前に湯沼鉱泉の
     前で、社長と記念写真を撮る。

       
                  社長を囲んで記念写真
                      【撮影:O弟】

      兵庫・N夫妻、愛知S夫妻、奈良・Aさん、東京・Hさん、そして湯沼の近くで採集して帰る茨城・Nさん、
     千葉・Eさん、とは湯沼鉱泉でお別れだ。

 (3) 「ガマ開け」と「砒酸塩鉱物」に挑戦だ!!”
      お姐さんが作ってくれたお弁当を持ち、車を連ねて出発だ。産地までは2時間近いドライブだ。道路脇の
     紅葉はちょうど見ごろだ。

          
                           紅葉を愛でながら産地へ

      産地に着いて、「ガマ開け組」と「ズリ組」に分かれて採集開始だ。

          
                    「ガマ開け組」                      「ズリ組」

      堅い露頭に阻まれて大ハンマ―の絵が折れるハプニングもあり、「ガマ開け組」は苦戦だ。お昼になって
     「ズリ組」の採集品を見せてもらうと、この産地特有の「硫砒鉄鉱」、「黒雲母」などのインクルージョン
     入りと面白い形状の水晶が出ている。

 (5) また会う日まで
      いつも、お天気には悩まされることが多いミネラル・ウオッチングにしては、珍しく2日間ともマズマズの天気
     だった。
      「ガマ開け」は”夢”と終わり、「砒酸塩鉱物」は”悲惨”な結果だったが、捲土重来を期して探査を続け
     ようと思っている。
      産地で記念写真を撮って、皆さんとお別れした。

       
                     記念写真
                    【撮影:O弟】

5. おわりに

 5.1 『 まず、情報ありき 』
     初日の△△△では、参加者が持ち帰り切れないくらいの群晶と単晶を手にすることが出来た。これも、探査
    で湯沼鉱泉を訪れたときに、社長が「Cさんが、△△△で素晴らしい日本式双晶を採ったゾ」というのがきっかけ
    だった。
     社長は6年前に体調を崩してから一度も△△△を訪れていないから、変貌している産地の現状を知る由も
    なく、具体的に採れた場所などは判らなかった。私も1年前にT大生を案内したのが最後だから、どこで採れ
    たかはわからなかったが、現地に行ってみればわかるかも知れないと思って一人で下見に出かけてみた。
     産地への途中、全くの偶然で ”△△△の主(ぬし)” ・Tさんにお会いし、産地に着いて、「出たとすれば、
    ここだろう」、と教えてもらった場所に”ガマ”が隠れていた。

     湯沼鉱泉の社長のところには、川上村をはじめ産地の情報が集まってくるので、それを自分の経験や
    石友が持っている知見と照らし合わせて、ポイントを絞り込んで訪れると”大化け”するようだ。

   『 まず、情報ありき 』 だ。

5.2 東奔西走
      いつもなら、3、4日でHPをまとめるのに、今回は2週間もかかってしまった。ミネラル・ウオッチングが終わった
     翌日に「正倉院展」に展示された『アンチモン塊』を観るために奈良まで走り、帰路中津川市鉱物博物館
     で開催中の「美濃焼・瀬戸物花崗岩」展を観てきた。
      帰るとすぐ、ミネラル・ウオッチングのフォローアップで△△△を訪れ、その帰途に「新産地で□ □ □ □ □ が
     出た」、という情報を嗅ぎ付け、2回も足を運んだ。
      先週末は、千葉の孫娘が7歳になったのと七五三を祝うため3泊4日で夫婦で出かけていた。この間にも
     ”銀杏拾いと砂金採り”を入れてあった。

      今週は、本格的な冬に備えた畑仕事や恒例の「干し柿づくり」でノンビリする予定だ。

6. 参考文献

 1) 八木 貞助:信濃鉱物誌,古今書院,大正12年
 2) 藤本 治義:南佐久郡地質誌,社団法人 南佐久教育会,昭和33年
 3) 長島 乙吉、弘三:日本希元素鉱物,長島乙吉先生祝賀記念事業会,昭和35年
 4) 山田 滋夫:日本産鉱物 五十音配列 産地一覧表,クリスタル・ワールド,2004年
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