2002年5月ミネラル・フェア

2002年5月ミネラル・フェア

1.初めに

東京では、年に2回、国際的なミネラル・ショーが開催されます。
ミネラル・ショーへ行くと次のような楽しみがあり、毎年訪れています。
(1)国内では、産出しない種類、大きさ、美しさの鉱物を見たり、購入できる。
(2)国産鉱物の原産地標本や里帰り品を見たり、購入できる。
(3)外国のディーラと片言の英語で情報交換ができる。
(4)講演会で新しい知識を仕入れることができる。
(5)石友と出会って情報や標本の交換ができる。
(6)文献・切手など鉱物関係資料が入手できる。
その1つの「第15回東京国際ミネラル・フェア」がサッカーのワールド・カップの
影響で例年より半月早く、5/17〜5/21にかけて、新宿のホテル
「センチュリーハイアット」で開催されたので、訪れた。
2002年東京国際ミネラルフェアの会場
(2002年5月情報)

2.場所と規模

JR新宿駅から東京都庁を目指し進み、その西側にホテル「センチュリー
ハイアット」がある。今回、車で行ったので、首都高速の新宿出口から、
10分足らずでした。毎年この1FとB1Fで開催される。
案内パンフレットには、内外130社余が参加とあり、約半数は外国のディーラです。
年々お客が増え、18日(土曜日)の午後に訪れたのですが、会場を歩くのも
容易でないくらいの混雑ぶりでした。
最近、コハク、オパールやジェムを求める女性、特に若い女性が増えている
ように感じます。
展示、即売しているものは、次のようなものがあります。
(1)鉱物
(2)化石
(3)ジェム
(4)隕石
(5)文献・図書・切手

3.ミネラルフェアの楽しみ

3.1 国際フェアならではの展示・即売品
(1)今回、ロシア産の「ルチル(金紅石)」【Rutile:TiO2】を購入した。
茨城県の長谷鉱山で、ルチルのルーペサイズの標本を採集したが、今回購入
したのは、3cmを超える双晶である。
昨年は、同じくロシア産の「板チタン石」を買い、このぶんだと来年は、
「鋭錐石」かも知れません。
ルチル(金紅石)【ロシア】
(2)ブラジル産水晶
変わり種の水晶の曲がり水晶を購入した。
曲り水晶【ブラジル】
(3)紫水晶の日本式双晶
パキスタン産の紫水晶の日本式双晶があり購入。話には聞いていたが、実物を
見るのは初めてで、迷わず購入。
紫水晶の日本式双晶【パキスタン】
(4)アメリカ代表鉱物 アメリカ産の代表鉱物として、切手にも描かれているアリゾナ州産オリビンと
ミシガン州産の自然銅を1ケ100円と格安なので購入。

左:オリビン【アリゾナ】   右:自然銅【ミシガン】 
3.2 国産鉱物の原産地標本と里帰り品
国内の鉱山が閉山して久しく、しかもあちこちの産地が採集禁止になって、
良品の採集が難しくなっている昨今、国産標本の人気が高く(ついでに値段も)
国産標本を扱うブースは、すごい人だかりです。
(1)甲武信鉱山産鉱物
甲武信鉱山産灰重石の八面体結晶(不完全)と松茸水晶を購入。
甲武信鉱山産灰重石の八面体結晶
(2)里帰り標本
Ms.Hisami が持ってくる里帰り品には、良いものが沢山ある。以前、20cmを
超える市ノ川鉱山の輝安鉱や秩父鉱山の紐状自然金などを購入した。
今回、欲しいもの(手持ち資金で買えるもの?)が無いため、パス。
3.3 外国のディーラとの情報交換
珍しい色、形の外国産鉱物を見かけると、片言の英語で鉱物名、産地や産状を
聞いています。
最近は、インターネットが普及し、あとあとのコンタクトも取り易くなって
います。
3.4 講演会
著書でしか存じ上げない先生方の講演が行われることがあり、鉱物関係の場合、
許可を得て、ビデオを持ち込んで撮影させていただくこともあります。
今回は、フォッサマグナミュージアムの宮島博士による「ひすい その素敵な世界」
と題して、先着60名の無料講演会があり、妻と一緒に受講した。
宮島博士の講演会
ひすいについて、知らなかったことが1時間余りの短時間で良く理解できた。
(1)ひすいは、翡(かわせみの雄)と翠(かわせみの雌)
(2)昭和13年に翡翠を発見したのは伊藤さんだが、昭和14年に東北大・河野教授の
日本産初のヒスイ輝石発見の論文では、発見者は大町さんとなっている。
ヒスイ発見にかかわった地元・糸魚川市出身の相馬 御風は、なぞの沈黙。
(3)ヒスイの生成の謎
NaAlSi3O8(曹長石)→NaAlSi2O6(ヒスイ)+SiO2(石英)と言われているが?
(4)ヒスイに色がつくのは、微量の元素の影響。
紫(チタン)、黒(石墨)、青(チタン)、緑(クロムでなく鉄)
採集するなら、世界的に珍しい、青色ヒスイ
(5)ヒスイと新鉱物
糸魚川石(itoigawaite)、蓮華石(rengeite)新発見に至る秘話。
(6)コランダムなど糸魚川・青海地域で最近話題の鉱物
(7)ドロドロしたひすいのふるさとの悩み(略)
3.5 石友と情報や標本交換
(1)「益富地学会館」のブースで、盛んに標本を漁っていて、フト顔をあげると
右に東京の石友のTさん、左に高橋さん。「ヤア、ヤア」。
(2)4月の採集会に参加していただいた千葉県のYさん親子とメールで約束し、
会場でお会いすることができた。一緒に、会場を回って、掘り出し物を探したり、
マックで一休みしたり、楽しい時間を過ごすことができた。
Yさん家族と記念写真
3.6 文献・切手など鉱物関係資料入手
地方にいるとなかなか入手できない、鉱物関係の文献や資料を入手する機会でもある。

5.おわりに 

(1)鉱物のフェアが年々賑やかになっていくのは鉱物ファンとして嬉しい限りです。
(2)世の中はデフレなのですが、鉱物の値段はインフレの傾向があり、少ない予算では、
なかなか思ったものを購入できません。
しかし、良く探すと安い面白い標本があり、外国での買い物では当たり前の「値切り」で
自分でリーゾナブルと思う価格で購入できます。
(3)今回、フォッサマグナミュージアム・宮島博士の講演を聴講したが、このご縁が
1週間後に役に立つとは、この時、夢にも思っていませんでした。

6.参考文献 

1)宮島 宏:とっておきのヒスイのはなし,フォッサマグナミュージアム,2000年
2)東京国際ミネラル協会:東京国際ミネラルフェア公式ガイドブック,2002年
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